2021年12月29日

足のしびれは274円で治る?

 クリスマス前の土曜日だった。
 仕事もなく、のんびり買い物をして料理を作り、優雅に過ごすはずだったのに、予想外の問題が起きた。
「あれえ、足がしびれてる」
 7:30に目覚めたとき、なぜか、左足のふくらはぎから下がしびれていた。これでは、歩行もままならない。
「うんしょ、こらしょ」
 力が入らず、ときどき転びそうになる。
「おっとっと。負けるもんか、クソッ」
 ヨタヨタしながら、寝室から台所に移動した。きっと、寝違えたのだろうと軽く考えていたのだが、何時間たってもよくならない。
 普段通り、ラジオ体操をする。さすがに跳躍はできなかったけれど、他の動きに問題はなかった。体操後のストレッチで膝裏を伸ばすと、しびれた足にも刺激が届き、少しホッとする。
「そろそろ出かけなくちゃ」
 こんな日に限って美容院の予約をしていた。着替えて玄関に向かう。階段を下りるときに片足で立つ瞬間があり、これが一番怖くて手すりにすがった。
 駅まで徒歩10分。普段より速度を落として歩く。靴が、しびれた足をかばうようにガードしてくれるので、家の中より安心だった。
「そうだ、母にクリスマスプレゼントを買わないと」
 美容院のあとは買い物をする。わが家の食料品に、母への雑貨、父へのお菓子などを持てる限り買い込み、リュックと手さげに詰めた。足は相変わらずしびれているが、昭和の人間は頑丈にできている。途中で休む必要もなく、10分歩いて家に着いた。
 さて、しびれの原因はなんだろう。調べてみると、まず「動脈硬化による血管の詰まり」が出てきた。たしかにコレステロール値は高めだけれど、医療が必要なほどではない。
 次に「糖尿病による血行不良」もあった。幸い、血糖値は高めから正常に戻っている。これも違うだろう。「坐骨神経痛」「脊柱管狭窄症」なども候補にあがっていたが、まったく心当たりがない。となると、「一時的な血行不良」というのが妥当なようだ。
 実際、翌日には階段の昇降、ラジオ体操の跳躍ができるようになったし、しびれの範囲が小さくなってきた。右足の薬指、小指とその周辺は感覚が鈍く、色も赤黒い。だが、体が温まると、しびれから、ジンジンと脈打つような刺激に変わる。そうそう、子どものとき、こんな風になったことがあったっけ。
「これは、しもやけだ!」
 しびれた箇所がしもやけになったのか、しもやけになったからしびれたのか、どちらが先かはわからない。原因は靴下だ。昨年までは、サポート機能のついた厚手のハイソックスを履いていたのに、穴が開いたからと、今年は廉価なポリエステルのハイソックスですませていた。
 東京でも、地面が凍るくらいに気温の低い12月である。昨年に比べたら、格段に寒いというのに、冬への備えが足りなかったことを反省する。
 しかも、今年は45年ぶりの寒波が到来している。もっと暖かい靴下を買おうとネットを検索した。
「うーん、イマイチわかんないな」
 液晶からは、靴下の素材や厚さが伝わってこない。まずは、買い物ついでに、スーパーの衣料品を探すことにした。そこで見つからなかったら、ネットに戻ればよい。
「あらっ、これ、いいんじゃない?」
 値の張るものを想定していたのに、セール品にイメージ通りのものがあった。

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 498円の札がついているが、50%オフなので、249円らしい。よし、2足買おう。

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 税込でも、274円とはお買い得である。
 さっそく履いてみたら肌触りはいいし、裏起毛になっているから、びっくりするほど暖かい。毛玉ができやすいという短所はあるけれど、しもやけさえ治れば、それは小さな問題だ。
 アウターばかりを気にしていたけれど、まずは足元を温めなくちゃ!

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2021年11月30日

京王プラザホテル 和食箱御膳

 明日から12月。
 今年もよく働いた。
 平日は朝7時に家を出て、19時に帰ってくる。休みの土日は昼も夜も私が作り、休んだ気がしない。自分にご褒美をあげるつもりで、勤労感謝の日に京王プラザホテルの「和食箱御膳」を注文した。11月からメニューが新しくなり、タイムリーだ。

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 ホテルは、時間通りに到着するところがいい。
 以前、六本木のフレンチでケータリングを頼んだことがあるが、40分も待たされイライラした。親族を呼んでいたので、予定が狂い困ったことを思い出す。
 フタを開けると、ゴージャスな料理たちが目に飛び込んできた。

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 やはりカニは美味しそうだ。

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 ズワイガニらしいが、カニ味噌がやたらとイケた。
 一番先にカラになった場所だった。
 魚はブリ。柚庵焼きと書いてある。

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 あまり期待していなかったのに、これまた「うーん」と唸る味。鱧のオランダ煮なる料理も見事であった。
 うなぎは私の好物だ。

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 四万十うなぎ巻き玉子ももちろんだが、主役級の黒毛和牛焼きしゃぶが貫禄の味を伝えてくれた。箸でつまむと、肉がポロリとこぼれるような軟らかさ。これぞ国産牛、という甘味が、日常の仕事疲れを忘れさせてくれた。
 ご飯物は、いつもトリを飾る逸品だ。

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 アワビ磯煮は塩の香りが感じられ、来るべきお正月を思い起こさせた。今が旬の松茸は、薄味のご飯とよくマッチして、上品な味に仕上がっていた。3個といわず15個ぐらい食べられたと思う。
 こちらの弁当のいいところは、お腹が膨れ過ぎないという点だろうか。
 美味しくても、食べ過ぎは体に悪い。
 腹八分目を守って、2時間後にはおやつが欲しくなるくらい、軽い食事がベストと考えている。
 美味しいものを、ちょっとずつ。
 もう若くはないので、食べる楽しみと、健康維持の二つを追っていこう。

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2021年08月09日

若かりし頃の阿部寛

 本棚を整理していたら、懐かしい本が出てきた。
「阿部寛かぁ、イケメンだな」
 たぶん、私が学生のときに買った本であろう。

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 昔から私は手芸が好きで、セーターも複数編んだ。この本を選んだ理由は、阿部さんがカッコよかったから。

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 たしか、メンズノンノの代名詞になっていた。
 このポロセーターは編んだような気がする……。

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 見開きで凛々しい顔のドアップまで載っていて、せっせと夜中まで作業していたときは、「ガンバレ〜」と励まされたような気がした。

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 若い人は、この頃の阿部さんを知らないだろうから、ちょいとご紹介を。
 目の保養にいいでしょ?

 決して若ければよいというわけではない。むしろ、今の阿部さんの方が、いい味出して仕事している。
 最近は、この映画が話題に上っているようだ。

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 この作品での阿部さんはこんな役らしい。

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 コロナ禍だけど、見られそうなら足を運びたい。

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2021年06月22日

スーパーはあなどれない


 6月は父の日、父の誕生日と続くので、毎年プレゼントを送っている。
「えーと、バースデーカードが残っていたような気がするけど、どこだろ」
 半年前に、ダイソーでバースデーカードを買ったら、2セット入っていた。1セットは残っているはずだから、それを使えば無駄がない。
「あったあった」

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 プーさん、可愛い!
 しかし、これは母の誕生日用に準備したものと気づき、父に贈るのはやめた。
「なんだ、お母さんのと同じじゃないか」なんてわかったら、がっかりするかもしれないから。それぐらいの気づかいはしないといけない。
 ちょうど、スーパーに行く用事があった。1階は食料品を売っているが、2階には雑貨や文具が並んでいたはず。
「ほおお、これなんていいかも」
 私は遊び心のあるカードが好きだ。
 表はこうなっている。

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 誕生日に忍者とは、ツッコミどころ満載という気もするが、父は笑ってくれると思った。
 中は立体構造だ。

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 分身の術を誕生日に使われたら、ケーキがたくさん必要になって困るかな。
 裏にはメッセージ欄があった。

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 つい、この欄が小さいカードを選ぶ習性がある。たくさん書かずにすむと思うと、気が楽になるのだ。
 封筒も洒落ている。

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 これで値段は300円台なのだから、スーパーは侮れない。
 父の名前を書き、プレゼントの上に載せて段ボールに封をした。
 あとは、コンビニに持ち込むだけだ。簡単だった。
 さて、プーさんのカードはどうしよう。
 8月に姉、9月に妹の誕生日がくるから、そこでさりげなく送っちゃおうっと!

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2021年04月30日

わが家の「救世主ハリストス大聖堂」

 ものづくりに喜びをおぼえるタチと自覚している。
「おおっ、ペーパークラフトだって。おもしろそう!」
 通販サイトで検索すると、ロシア製、対象年齢7歳以上、糊もハサミもいらない「救世主ハリストス大聖堂」を見つけた。

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「あらあ〜、いいじゃない、これ。買っちゃおう」
 ロシアを旅行したのは2018年の冬だった。たしか、ここも見たはずだが、ワシリー大聖堂が目当てだったので、今ひとつ記憶がない。ハリストスとは、ロシア語でキリストを意味するのだとか。金色に輝くネギ坊主型ドームが印象的だ。
 箱を開けると、大聖堂のパーツが次々と登場した。

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 すべてにミシン目が入っているので、引っ張るだけでキレイに取れる。

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 つまようじも入っていたが、差込口となる細かい部分を切り取るためのものだった。

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 組み立てには順番が大事。1番から順にパーツを切り取り、指示通りにはめ込んでいく。

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 少しずつ、大聖堂らしくなってくると、早く完成させたくなる。

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 ロシアに「几帳面」のイメージはなかったのだが、少しのズレもなく、ピタッとパーツが結合するところには「やるじゃないか」と感心した。紙のプラモデルに近いかもしれない。小学生が組み立てたら、私以上に楽しめるに違いない。
「さあ、あとはドームだけ」
 本物の建造物は、まず屋根から作るというけれど、ペーパークラフトは屋根がラストになる。

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 このギザギザを丸めて膨らみを出し、一番目立つてっぺんに置くと……。
 あらら不思議。教会としての威厳や風格が漂ってくる。

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「でーきた、できた」
 完成すると、とてもうれしい。しばらく、居間に飾っておこう。
 実は、注文の際、他のペーパークラフトも買っている。
 平等院鳳凰堂。

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 これは対象年齢12歳以上で、ハサミと糊が必要らしい。
 たぶん、クーラーが必要になる頃には、作り始めるのではないかしら。
 コロナ禍の楽しみとして、いかがですか。

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2021年03月27日

「没後70年 吉田博展」に学ぶ

 東京都美術館で開催中の「没後70年 吉田博展」に行ってきた。

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 日本よりも海外で有名な木版画家と聞いている。2017年にも展覧会があったので、たまたま見に行き、その魅力を知ってしまった。( これは必見! 「吉田博展」はこちらから)
 今回は、吉田博がどのような作品を残したか、知っていることを前提に、個々の版画に関わるエピソードを散りばめた展示となっていた。特に、「摺り」の工程を学ぶ機会でもある。
 博の画才がかなり高度であることはわかっているが、水彩や油彩に魅力は感じない。冒頭の「プロローグ」はほとんど見ずに通り過ぎた。
 第1章「それはアメリカから始まった」も、目新しい印象がない。チラ見して先に進む。
 以前、ブロ友さんに「アドベンチャーワールドに行って、彩浜を2〜3分しか見ないのは理解できない」と指摘されたことがあるが、吉田博でも同じ現象が起きていると気づいた。自己分析したところ、私は見る時間と満足度が正比例しないタイプらしい。短い時間であっても、「この絵に会えた。うれしい」という気持ちはもちろんある。でも同時に、「もういいから次に行こう」と感じてしまい、じっとしていられない。
 かくして、足も心も先を急ぎ、第2章「奇跡の1926年」へと進んで行くのであった。
 第3章「特大版への挑戦」が迫力だった。これまでの作品は、大きくても50cm×35cmだったのに対して、ここに展示されているものは53cm×71cm程度あり、かなりの存在感である。完成させる技術も相当なレベルが要求されるらしく、博の負けん気の強さを受け止めた。
 とりわけ気に入っているのが「渓流」だ。特大版の中でも、これは54.5cm×82.8cmと最大サイズである。版画なのに、水しぶきの躍動感や清流の透明感が見事に表現されており、素晴らしいとしか言えない。
 ポストカードはあったが、A4以上のものがなくガッカリした。部屋の中に飾りたかったのだが。

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 第4章「富士を描く」も見どころ満載である。といっても、ひとつの作品を見ている時間は30秒ぐらいだろうか。たくさんあるから、印象を焼き付けて進んで行く。
 ここで気に入ったのは「山中湖」。

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 風もなく、湖面にくっきりと富士が映りこんでいる。富士山が2つになるなんて、贅沢この上ない景色ではないか。
 第5章「東京を描く」もよかった。博は長年東京に住んでいたのに、残された作品は少ない。この中からどれかに軍配を上げるとしたら、「亀井戸」であろう。

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 館内の動画でも説明されていたが、版画はまず黒の輪郭線から摺るらしい。絵がずれないように工夫し、別の色を加えて摺り重ねる。博の作品は、摺る回数が多いところに特徴があるという。「亀井戸」は88回も摺ったというから気が遠くなる。だが、それだけの甲斐はあった。こんなに色鮮やかに、華やかに仕上がっているのだから。
 感動的だったのが、「版木」の展示である。元は平たい板に絵柄を描き、彫り師に彫らせ、色を載せて摺った実物を見ることができた。これは大きな収穫である。割にざっくりと、鏡状に彫っているのがわかり、意外な感じがした。ここに少しずつ色を加えて、完成に近づけていくのだ。一切の妥協をせず、博の頭の中にあるイメージに向かって、摺り師たちとの共同作業をしている様子を想像してみた。完成品を目にしたときの喜びはいかばかりか。
 ところどころに、「写生帖」の展示もあった。目にとまった風景をササッと描いただけのスケッチだが、アングルも色彩も見事。他のページが見たくなる。
 最後に、第11章「日本各地の風景V」にある「陽明門」は必見であろう。摺りの回数が96回と、博の作品の中でも最多だそうだ。

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 多ければ多いほどよい作品に仕上がる、というわけではないけれど、手間暇かけただけあって、視覚に訴える豪華さ、重厚さが十分に表現されている。家康公も唸るほどの出来栄えだ。
 会場内の動画に、博の人となりを伝えるエピソードがあった。「誰もやったことがないというものを、ついやりたくなる人柄だった」とのくだりに口角が上がる。そうでなければ、こんなに凄みのある作品は生み出せないだろう。
 現代では、他社の動きを見て経営方針を決める企業が多いようだが、博は絶対に違うと思う。日本という狭い国から飛び出し、世界を舞台に自己表現して、絶賛された男である。横並び意識が何の役に立つというのか、改めて考えさせられた。
 出口で時計を見たら、1時間ほど経っていた。何と幸福な時間だったことか。
 画風はもちろんのこと、博の生き方、考え方も好きになった。
 美術館は、自己啓発に適した場所だと思う。
 上野公園の桜も満開だ。

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 今日はいい一日だった。

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2021年02月28日

しるこ食ひたし餅はなし


 わが家には、ゆであずきが常備されている。

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 生クリームと一緒にクロワッサンにはさんだり、かぼちゃの煮物に添えて「いとこ煮」にしたりと、活躍の幅が広い。
「ああ、なんか、おしるこ食べたい」
 だが、私はこの日、しるこが妙に恋しかった。
 おしるこを食べるには、餅が必要だ。スーパーに行けばすぐ手に入るけれど、1kgという単位で売られているため、必ず余る。つまり、しるこ一杯のために、磯辺焼きやら雑煮やらまで作る破目になり、家族から「えー、また餅?」と文句を言われることを考えると、気軽に食べるわけにはいかないのだ。
「そういえば、白玉粉が残っていたっけ」
 ちょうど、100gあるから、おやつにはちょうどいい量であろう。

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「よしっ、白玉粉でおしるこを作ろう」
 袋の裏側の作り方を見て、新たなチャレンジをすることにした。
 まず、白玉粉をボウルに入れ、適量の水を加えて耳たぶぐらいの硬さにこねる。
「よいしょ、よいしょ。結構簡単だな」
 5分もあれば、なめらかな耳たぶのでき上がりだ。

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 これを丸め、熱湯で茹でる。

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 ここでちょっとした失敗をした。丸めた白玉は、金属に貼りつくため、ラップを敷くべきだったのだ。お湯に入れる際に、また成型し直さねばならず、二度手間になった。次は気をつけよう。

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「おお、ボコボコいってる」
 白玉は、最初、湯の中に沈むが、5分ほどで浮き上がってくる。浮いてからさらに5分茹で、冷水にとり、ぬめりをとってでき上がりだ。でき立ての白玉は、ひとまわり大きく膨らんで、ふわふわの手触りだった。マシュマロが一番近いかもしれない。触れているだけで、何だか幸せになってくる。

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「柑橘類を添えたら美味しいかも」
 ふと、冷蔵庫の「はるみ」が浮かんできた。しるこにはせず、水を加えたゆであずきを温め、掛けるだけにしよう。
 これで完成。

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 白玉の中心には、まだぬくもりがある。甘くてやわらかな白玉を頬張ると、「もう餅は買わなくていいかも」と思うくらいだ。

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 あずきの甘さを楽しんだあとは、はるみの甘酸っぱさで、口の中がさっぱりした。なかなかよい組み合わせだった。
 白玉に、茹でたカボチャを加えると、なめらかでまた違った食感になるのだとか。
 水と一緒に苺の絞り汁を入れて、赤い白玉もいいかもしれない。
 ブルーベリーにも挑戦してみようかな。
 きっと、ゆであずきに合うはず。
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2021年01月31日

大きな蜘蛛

 2018年9月18日と、その写真は記録されている。
 当時、私は毎日電車で、足立区の高校まで往復していた。片道70分弱。17時半に職場を出ても、家に着くのは18時半を回ってしまう。
 日没を過ぎ、辺りがだいぶ暗くなった頃だろう。家の前の細い路地を歩いて自宅を目指していたら、2軒隣の民家がやけに気になった。白く塗られた塀に蔦が茂っていて、ちょっとレトロな雰囲気なのだけれど、どこかに「違和感」がある。
 何がおかしいのだろう……。
 塀には、黒いシミのようなものがあった。よく見ると、足が8本、左右対称に生えている。虫のようだが、蔦の葉と比較すると、やけに大きい。
「これはもしや」
 それはまさしく蜘蛛であった。わが家は練馬区にある。緑の多い地域であっても、一応都内だから、こんなに大きなサイズを見るのは初めてだ。上手く写るかわからなかったけれど、スマホを取り出し記念撮影をした。

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 蜘蛛は図体がでかいだけで、特に悪さをする様子もない。明るいうちは遠慮して、塀の内側にいたようだ。夜行性なのか、暗くなり、人気がなくなったところで活動を始めたのだろう。私の気配を察している様子もなく、くつろいでいるように見えた。
「うちに来るわけでもないから、まーいっか」
 9月だと、警戒するのは蜘蛛ではなく蚊である。2018年の夏はとにかく暑かった。気温が35度に達する日も多く、7月、8月は元気のなかった蚊であるが、涼しくなった9月は一転して攻撃的になった。蜘蛛はさておき、立ち止まっていると蚊の被害に遭うのは必至。さっさと家の中に入った。
 その後まもなく、蜘蛛のいたお宅は引っ越したようだ。雨戸が下ろされ、人が暮らしている気配もない。蔦も刈られて、庭が殺風景になってしまった。
「蜘蛛はどうしたんだろう」
 夕刻、そこを通るたび、白い塀を探したが、二度と蜘蛛の姿を見ることはなかった。ホッとしたような、残念なような、ひと言では表現できない気持ちになった。
 義母が亡くなり、わが家の庭は荒れ放題だ。玄関前の雑草は抜いているけれど、物置き付近は何もしていない。雑草たちの背も伸び、数が増えている。あの蜘蛛も、こっそり引っ越していたりして。

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2020年12月30日

東京都美術館「中央展」

 12月13日から19日まで、東京都美術館で「高等学校文化連盟文化祭 美術工芸部門 中央展」が開催された。
 勤務校の美術部も、このイベントに合わせて作品を仕上げ、前日の12日に搬入することになっていた。だが、そういうときに限って、予期せぬハプニングが起きるものなのだ。
「あのう、今日は作品の搬入で美術部の引率をするはずなのですが、さきほどから腹痛がひどくて……」
 朝方、顧問の先生から電話がかかってきて、動揺した声で「ひょっとすると動けないかもしれない」と伝えられた。
「よっしゃ、じゃあ、私が行こうかな」
 美術館は好きだ。コロナ禍のために足が遠のいていたけれど、これはもしかしてチャンス?
 さっそく、部長のヤマカワ君に連絡を取り、待ち合わせの時間と場所を教えてもらった。
「10時半に公園口改札ね、オーケー」
 長身のヤマカワ君はかなり風変わりな生徒と聞いているが、電話で話した限りでは、礼儀正しく普通だった。これなら安心。私はすっかり、デスクワークモードからお出かけモードに切り替わった。荷物をバッグに入れて、出かける前のメール確認をして、準備が整ったところで、再度顧問から電話を受ける。
「薬が効いてきました! 行かれます。お騒がせしてすみません」
「……あらま。 本当に大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、お願いします」
 その気になっていたのに、いざ行かなくてよいとなると、不完全燃焼感が半端ない。久しぶりに東京都美術館に足を運びたいという思いと、生徒がどんな絵を描いたかを見たいという気持ちが盛り上がっていただけに残念だ。もっとも、顧問が元気になったことはめでたいが。
「そうだ、土曜勤務の振休をもらって、別の日に見に行けばいいんじゃない?」
 これはいいアイデアだった。4日後、午前中で仕事を上がり、いそいそと電車に乗って上野に向かう。公園改札がリニューアルされ、東京文化会館前の信号も道路もなくなっていたことを初めて知った。
「アタシ、浦島太郎みたい」
 たぶん、1年以上来ていないから、どこかのタイミングで景色が変わったわけだ。信号待ちがないと、移動時間が短縮され、便利でよい。5分足らずで、東京都美術館の建物が見えてきた。

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 1月26日からは吉田博展があるらしい。以前、損保ジャパン美術館で見たことがあるが、びっくりするくらい精緻で素晴らしかった。これは絶対に外せない。
 そして、おなじみのオブジェが待っていた。

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 中央展は、第1展示室・第2展示室で行われている。レイアウト表を見ると、都内の116校もの高校が参加しているようで、規模の大きさに圧倒された。
 作品の個性もさまざまだ。写真ではないかと錯覚するほど写実的なものがある一方で、「これはどういう意味?」と考えさせる抽象画もある。ペットを描き、「可愛い、大好き」の愛情がキャンバスからはみ出している油彩画など、見ていて飽きない。ただ、数が多すぎて、全部を吟味する時間はなかった。会場図で、わが校の場所を確認し、小走りに急いだ。
「あった、あった」
 キャプションを見ると、1年生の出品が多いとわかる。丁寧に絵筆をなぞった形跡を見て、初の試みながら頑張ったことに敬意を表したくなった。2年生と3年生も、人数は少ないが、どうにか仕上がったようだ。そうそう、ヤマカワ君の作品はどこかしらと視線を泳がせたとき、大きな衝撃に見舞われた。
「ううっ」
 キャプションに「ヤマカワ」と書いてあった絵に、私の視線が吸い付けられ、まったく動けなくなった。変人との評判はみじんも感じられない、正確で細やかな風景画がそこにある。大きくて青い空。日の出のあとなのか、陽のあたる場所は、これから始まる一日を待ち構えていたような期待感でいっぱいになっていた。
「うまい……」
 あんぐり、という表現を使うことがあるけれど、まさにそれだ。口のしまりが悪くなり、半開きになっていることに気づいた。ヤマカワ君は「DNAに刻まれた郷愁感」を描いている。妙になつかしく、記憶をさかのぼって探そうとする景色に、しばらく見とれていた。
 満足したら、キャプションが「撮影可」となっているものをスマホに収める。まずはヤマカワ君から。そして他の部員のも。自分を表現できる場所を見つけられた人は幸せだ。
 興奮したせいか喉が渇いた。3階に上がり、フレンチトーストのセットをいただく。

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 甘くて口当たりのよいトーストを頬張りながら、見に来た甲斐があったと笑みを浮かべた。おかげで、とても素敵な一日が過ごせたのだから。
 後日、美術部顧問から、ヤマカワ君の作品が「最優秀賞」10点の中に入ったと聞いた。
 妥当な判断をしてくださった審査員の方に感謝、感謝。

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2020年11月23日

いびきとサヨナラ

 お恥ずかしい話であるが、私は寝ているときにいびきをかく。
「ガガガガガッって感じの音。工事現場みたいだよ」
 娘の評価は容赦ない。たしかに、自分のいびきで目が覚めたこともあるから、大音量なのだろう。いびき防止テープなるものを口に貼って寝ても、ほとんど効果はない。どうしたものかと悩みつつ、医者に診てもらうほどのことでもないと考えて放置していた。
「あら、この本、読んでみたいな」

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『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』
 自分でいびきが治せるものなら、ぜひトライしてみたいと思い買ってみる。
 結論からいうと、医師の勧める方法は、誰にでもできてお金もかからず、効果がてきめんに表れるものだった。
  @舌の筋トレをして、舌根沈下を防ぐ
  Aシムス(横向き)の体位で寝る
  B朝食に味噌汁を飲み、睡眠の質を高める
 なにしろ、この3つだけなのだから。
 筋トレの所要時間は5分ほど。私はお風呂の中で湯船につかりながらやっている。味噌汁も苦ではないが、シムスの体位には手こずった。
 人は仰向けに寝ているときに、いびきをかくという。寝返りを打って横向きになると、「ピタリ」といびきが止まり、静まり返るのだとか。理屈ではわかるが、横向きに寝ると、髪が左右対称にならなくて困る。
「朝シャンしないの?」
 はい、しないんです……。
 夜に洗って、朝はブラッシングだけですませたいから。
「髪にワックスつけないの?」
 はい、つけません。
 でも、ムースはつけるから、ひどい寝ぐせでなければ何とか。
 いっそのこと、うつぶせで寝ようと思ったら、首が痛くなって安眠できなかった。やはり、横向きでないとダメらしい。
 思考錯誤していたら、クローゼットに「パイプ枕」があることを思い出す。硬めのこの枕に柔らかいタオルを敷き、頭を載せて寝てみた。すると、ほとんど寝ぐせがつかなくなり、トイレに起きることもなく、朝までぐっすり眠れるようになった。横向きをキープするには、枕の高さや硬さが大事のようだ。
 枕と仲良くなった結果、スリープマイスターのグラフはこんな感じになった。

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 一番下の「快眠スコア」は何が基準かわからないが、以前は90%を超えることが滅多になく、70〜80%ばかりだった。でも、今は、80%以上なのが普通だ。

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 仕事の都合上、遅くとも朝5時半には起きねばならない。でも、できれば趣味の時間を確保し、寝るまで好きなことをして過ごしたい。睡眠時間が限られている以上、熟睡できるかできないかの差は大きい。昼間の眠気もおさまって、非常に得した気分だ。
 私は「読書メーター」アプリを利用している。この本をぜひ、全国のいびき仲間の方にお知らせしたく登録したが、ユーザー数がわずか11しかなかった。役に立つ良書が、認知されていないことを残念に思う。
 いびきを治したいと思う方は、ぜひご一読を!

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 「これはしたり〜笹木砂希〜」(エッセイ)
 「うつろひ 〜笹木砂希〜」(日記)
posted by 砂希納言 at 15:40| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする