2018年03月29日

ビュールレ・コレクションと東京シティビュー

 国立新美術館で開催中の「ビュールレ・コレクション」を観てきた。
 
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 展覧会の顔ともいえるこの絵は、ルノワールの「可愛いイレーヌ」である。
 8歳の女児にしては落ち着きがあり、上目づかいの視線が大人びて見える。美少女と書いて「センター」と読ませるコピーは見事だが、10年後だと通じないかもしれない。
「おや? 髪に青い魚がついてる」
 などと揚げ足をとってはいけない。ドレスとコーディネートしたサテン地のリボンなのだろう。この絵は1880年に描かれたものなので、デジタル文化の到来は予想だにしなかったに違いない。
 ルノワールだけでなく、モネ、マネ、ピサロ、シスレー、ドガ、ピカソ、セザンヌなどなど、巨匠たちの絵が観られるのはうれしい。でも、どの絵もパッとしないような……。そんなコレクションだった。
 唯一写真を撮れる絵はこれだ。

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 クロード・モネの「睡蓮の池、緑の反映」。
 モネの睡蓮はいくつも見てきた。そのたびに、アメンボになった気がするのは私だけだろうか。この青々とした葉の上で飛び跳ねたら気持ちいいだろうな、と憧れを持って眺めた。
 国立新美術館のお目当ては展覧会だけではない。3階のレストランで展覧会メニューの食事をすることも楽しみだ。
 ビュールレ・コレクションの代表的な絵をイメージして、前菜、魚料理、肉料理がデザインされている。
 もちろん、デザートも。
 ゴッホはさほど好きな画家ではないが、「日没を背に種蒔く人」という絵を基に、

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 りんごのブリック包みが運ばれてきた。

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 絵と並べれば、意外と忠実に描写できていることがわかる。
 しかし、種蒔く人はそうと言われなければ「これ何?」と首を傾げられそうだ。
 失礼だけど、丸みを帯びたカラスとか、スズメの影などのほうが近いかもしれない。なかなか人間には見えないだろう。材料はチョコレートではなく、黒のメレンゲと書いてあった。軽くてとてもいい味だ。
 これはこれでいいか。
 ディナーが終わっても、まだ時間があった。ちょうど、いただきものの六本木ヒルズ展望台のチケットを持っている。夜景を見に行くのもまた一興だろう。
 東京タワーがキレイ。

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 外国人向けの観光コースにもなっているようで、日本人よりも外国人が多い。ちょっと長居できない雰囲気だ。
「さあ帰ろう」
 ひと通り写真を撮ったら、とっとと帰る。
 いつ行っても六本木は退屈しない。

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2018年02月24日

「ヘレンド展」は二度楽しめる

 コンラッド東京に行くついでに、パナソニック汐留ミュージアムに寄った。「ヘレンド展 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」というイベントが開催中だからだ。

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 陶磁器に惹かれるのはなぜだろう。
 おそらく、その上に載っているであろう、ごちそうが食べられるからではないか? 花瓶なども好きだが、好みはティーセットや皿である。ここに、生クリームコテコテのケーキがお座りすることを想像して、一人でうっとりするのだ。いや、決して、私は怪しい者ではない。
 先月は、「セーブル展」にも行ってきたから、比較をしながら見ると、いっそう楽しめる。
「うわ、混んでる」
 以前に別の展示で来たときは、人が少なくて穴場だと思ったのだが……。
 この展示は結構な人気らしい。たしかに、どの作品もきらびやかで美しく、顔を近づけてじっくり見ようとするのはわかる。しかし、列がまったく動かないのは困ったものだ。
 セーブルは、フランス宮廷御用達だから、目もくらむようなきらびやかさ、ゴージャスさが前面に出ていた。これに対して、ヘレンドは、華やかでありながら落ち着きもあり、バランスのとれたデザインが多かった気がする。どちらも素晴らしく、両方見られたことを嬉しく感じた。
 会場で、唯一写真の撮れるスポットがある。

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 これは、中国趣味の装飾が好まれたころのスタイルで、東洋風のお茶会をイメージしたセッティングである。黄色は、中国で皇帝の色とされていたそうだ。たしかに、気品や威厳が感じられて素敵だ。
 会場を出たところで、チラシをもらう。
「なになに、1階のパナソニックリビングショールーム インフォメーションでポストカードをくれるって?」
 結論からいえば、こちらも面白い。時間があれば寄る価値がある。
 入口ではスタッフのお姉さんがシャッターを押してくれた。

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 まずは、ポストカードをいただき

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 近くのセッティングを撮影する。

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 せっかくだから、ショウルーム内もブラブラ。換気扇やドアは体験ができて、遊びながら比較できる。キッチンにも立ち寄った。食洗器内蔵型はいいな〜。
売り出し中のタンクレストイレ「アウラーノ」がいくつも展示されていたが、ショウルーム内のトイレでは、この実物を使って用を足すことができる。実に画期的な試みと感じた。
「あ、そろそろ時間だ」
 30分以上、ショウルームにも滞在した。新鮮な場所で楽しかった。
 ヘレンド展は、二度楽しめる。

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2018年01月16日

前向き!「草乃しずか展」

 職場に、趣味の合う同僚がいる。
「昨日、松屋銀座で刺繍の展示を見てきたの」
 始業前に顔を合わせたとき、やや興奮した面持ちで彼女が話しかけてきた。
「へー、刺繍ですか」
「そう。すごい技術で度肝を抜かれたわよ」
「ええっ」
「15日までだから、もうすぐ終わるけど」
 口コミは大事だ。それを聞いたとたん、私も「早く行かなくては」と焦った。開場時間は20時までだから、仕事が終わったあとでも間に合うだろう。もっとも、最終日は17時閉場らしいが。
 手先が器用なわけでもないのに、私は手芸が好きだ。正確にいうと、糸や針を操って、服や巾着などの実用的なものを作ることに熱意を燃やす。下手クソでも、自分で作ったものには愛着がわくし、大事に使う。そんな性分だから、使い捨て文化には未だに馴染めない。
 当日券は、一般1000円である。
 まずは、リーフレットの刺繍を見ていただきたい。

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 松屋銀座のホームページに載っていた、この写真を見ただけで、目が吸い寄せられてしまった。これはクオリティが高そうだ。
 内部は撮影禁止なので、リーフレットの他の写真をお見せしたい。

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 作品は手作業で、せっせと仕上げているらしい。
 会場内には、刺繍の手順を収めた動画があり、どの客も熱心に眺めていた。刺繍は、根気と正確性に加えて、芸術的センスが必要と見える。糸を刺す位置がほんの少し変わるだけで、印象も違ってくるところが面白い。
 和服のような大作は難しそうだけど、ブックカバー程度ならできそうな気がする。そういえば、刺繍糸も何色かあったはず。気分転換に、そのうちやってみたい。
 草乃しずか先生の作品を見ていると、なぜか温かい気持ちになる。
 日々の喜びや悲しみという感情をひと針に表現してきた、とご挨拶に書かれていた通り、飾らない心がそのまま伝わってくるからだろうか。
 バッドニュースをバネにして、グッドニュースを糧にして、一心不乱に針を動かしてきたに違いない。その行動力や実現力には頭が下がる。大変、ポジティブな方とお見受けした。
「きっと、グズグズ悩まずに、体を動かして答えを出す人なんじゃないかな?」
 目がくらみそうな作品と、お手本になりそうな先生との出会いが嬉しくて、おみやげが欲しくなった。
「そうだ、ポチ袋がなかったんだ」
 刺繍ではないが、絵柄に惹かれて購入する。

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 納得、満足、充実の展示であった。
 松屋銀座のイベントを見たのは初めてだが、これからは定期的にチェックしてみよう。

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2017年12月17日

タイムリーな「オットー・ネーベル展」

 その日は神泉駅に行く用事があった。
 帰りは松濤美術館に寄ろうかなと思っていたのだが、姉から「Bunkamuraザ・ミュージアムで展示されている絵が好き」と聞き、ホームページを覗いてみた。
 オットー・ネーベル展。

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 聞いたことのない名前である。そして、見たことのない絵を描いている。
 興味をそそられ、足を運んだ。
 ちょうど昼どきである。鑑賞前にミュージアム近くのレストラン、ドゥ・マゴ・パリでランチをいただいた。

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 美味しいものを食べたあとは、美術鑑賞のエネルギーがアップする。加えて、血糖値高めの身には「しっかり動いて下げよう」という心理も働き、すみずみまで手抜きせずに見た。
 オットー・ネーベルは、1892年12月25日にベルリンで生まれた。イエス・キリストと同じ日である。
 もともとは建築技師だったらしい。直線を多用する絵を見て、フムフムと頷いた。
 俳優としての才能もあり、俳優業での収入も得ていたという。2度の大戦がなければ、もっと多方面で活躍できたのかもしれない。
 1933年には、前衛美術を認めないナチスから迫害を受け、スイスに亡命しベルンに移住する。そのまま82歳で亡くなるので、ドイツには戻らなかったようだ。もし、ヒトラーが美術学校に入学できていれば、こうはならなかったかもしれない。時代に翻弄された悲劇であろう。
 戦後の芸術家は幸せなのだと、つくづく思う。
 ショップで、気に入った作品のポストカードを買う。
「黒い壁龕(へきがん)」

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「満月のもとのルーン文字」

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「叙情的な答え」

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「輝く黄色の出来事」

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 他にも欲しいものはあったが、切りがないのでこの辺で……。
 もう一つ、余計なものを買った。

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 スイスのチョコレートは美味しい。
 オットー・ネーベル展は、今日が公開最終日である。
 姉から話を聞かなければ、見に行くこともなかっただろう。
 神泉に行く用事がなければ、スルーしたまま終わっていたかもしれない。
 ひとまず、見られてよかった。

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2017年12月01日

劇団四季「アラジン」

 劇団四季の「アラジン」を観た。

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 ミュージカルは好きだ。でも、年に1回行くか行かないかという程度である。
「ミス・サイゴン」では寝てしまったし、「CATS」はつまらなかった。
「オペラ座の怪人」はよかったから2回観た。冒頭に、シャンデリアが飛び出してきて、主題歌とともに上っていくところから惹きつけられる。だけど、だけど、ラストの怪人は気の毒で見ていられなかった。
「アラジン」はことのほか気に入った。劇団四季は、どの作品でも歌やダンスが素晴らしい。この作品だけ突出しているわけではないのに、どうしてこんなに惹かれるのだろう。もちろん、王宮ならではの高貴な衣装、豪華な大道具・小道具、魔法をかけたような数々の仕掛けや空中芸などに目を奪われたことは間違いない。だが、それだけでなく、ランプの魔人ジーニーが、3つの願いを叶えてくれるところに、夢とロマンを感じるのだ。
 もし、「あなたの願いを3つだけ叶えてあげます」と言われたら、何と答えたいかを考えてみた。
 アラジンは1つ目の願いとして、王子になることを希望したが、明晰な頭脳に、誰もが羨むような美貌も捨てがたい。でも、毎日クタクタになるくらい働かなければならない日常から抜け出せたら、バカでブスのままでもどうってことない。まずは「年末ジャンボ宝くじで1等を当てたい」である。1億円をゲットして、生活資金も老後の備えも手に入れたい。仕事をやめたら、旅行をしたりエッセイを書いたりして、自由に暮らすのだ。
 2つ目の願いは「健康で暮らしたい」である。自分だけではダメだ。家族や親族みんなが、病気をせず元気でいないと、介護などの負担が生まれるかもしれない。特に後期高齢者である両親が心配だ。足腰が弱まってきた上、認知力の衰えが目立っている。魔人の力を借りて、現状維持でいられたら幸せだ。そして、年に一度は縁者で旅行をし、健康でいられるありがたさを祝いたい。
 3つ目……3つ目。お金と健康が得られれば、あとは特に欲しいものが浮かんでこない。どこでもドアがあれば便利だが、どこにも売られていないし。だったら、アラジンのように、自分のためではなく、誰かのための願いにしてもよいだろう。
 世界では、残念ながら内戦や紛争がなくならない。地震や水害などの天災も起こるし、北朝鮮からミサイルも飛んでくる。テロも各国で頻発している。おかげで、海外旅行をしたいという気持ちにもなれない。
だったら、3つ目の願いは「世界に平和が訪れますように」ではないか。人間的な小ささから、この願いが「何をおいても一番に」とならないのが申し訳ない。3番目ではあるけれど、平穏無事な世界を願っている。
 facebookに「とてもよかった」とアップしたら、友達が複数「観たい」とコメントしてくれた。
 何月だったらチケットが取れるのかと、劇団四季のホームページをチェックしてみたら、あらら……。4月までほぼ完売ではないか。早くても、5月、6月あたりにならないと観られないようだ。7月以降は◎の日があるから、十分残っている。
 幸せな気分になりたい方はお早めにどうぞ。

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2017年10月27日

ハロウィンアフタヌーンティー

 オレンジや黒、紫といったハロウィンカラーを見ると、「何か特別なことをしたい」という気持ちになる。
 しかし、中年のオバさんなので、仮装をするのはイタい。
 となると、ちょっとオシャレなところで、美味しいものでも食べるのがよさそうだ。
「おおっ、コンラッドのアフタヌーンティーがイケてるぅ〜」
 Facebookでは、コンラッド東京に「いいね」をしているから、イベントなどの通知が送られてくる。その中に、ジャックや棺桶、お化けなどをデザインした期間限定のアフタヌーンティーの写真が載っていた。これはおもしろそうだ。
 10月中旬に予約の電話を入れてみた。かなりの人気らしく、土日はほとんど空きがないと言われたが、運よく16:30に滑り込むことができた。
 ラッキー!
 その日は、台風21号が関東に接近しつつあった。朝から雨がドシャドシャ降っていたせいか、やけに電車が空いていた。
 でも、東京汐留ビルの28階はまったく様子が違う。エレベーターを下りてすぐの、コンラッド東京入口付近には、20代とおぼしき女性が集団で受付待ちをしていた。てっきり、ロマンティックな雰囲気を楽しむカップルが多いのかと思ったら、まったくの勘違いで、実態はほぼ女子会御用達なのだとわかる。私を含めて食いしん坊の女性は、食べる行為に執着する傾向がある。大雨だろうが台風だろうが、電車が動いている限り、めったなことでキャンセルしないのだ。
「早く食べた〜い」とはやる気持ちを抑えつつ、ひたすら呼ばれるのを待った。10分後、やっと席に案内される。店内はほぼ満席。大きなテーブルに相席と言われたけれど、向かい側はキレイなOL3人組だし、座席の間隔が空いているから気にならない。
 まずはシャンパンで乾杯する。

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 ハロウィンよりも先に、スタンダードなスコーンが運ばれてきた。

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 ブルーベリージャムより、クリームをつけた方が好みだ。
 紅茶もいいけど、カフェラテが飲みたかった。ほどよい苦みで美味しい。
「お待たせいたしました」
 来た来た。
 やっと、メインのお料理が運ばれてきた。
 このとき、すでに17時を回っていたので、店内はかなり暗い。デジカメの設定を変え、光を取り込むように撮影したのがこちらである。

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 ISO感度を、もっと上げればよかったという気がした。
 左から4つまでは、サンドイッチやバーガーなどだ。甘くないから、こちらを先にいただく。

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「あっ、キュウリが入ってる。これは食べられないわぁ」
 連れが悲しい声を上げた。

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「じゃあ、交換してあげるよ」
「わぁい」
 私のお化けと、彼女のバーガーを交換する。

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 苦手な食材の多い人は、気をつけないといけない。ちなみに、お化けはマカロンで、半分食べさせてもらった。モチッとしていていい味だった。
 イチ押しなのは、ジャックの隣に並んでいる棺桶である。

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 中にチョコレートが入っていて、コクがあり、とてもまろやかだ。
「お飲み物をお持ちしましょうか」
 ときどき、ウエイトレスさんが声をかけてくれるので、ロイヤルミルクティーを注文した。が、これはイマイチ。自分でいれた方がいい。
 注射器の入ったゼリーも美味だったし、クリームの上のコウモリはとにかく可愛いくて、食べるのが惜しいと思った。

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 また、飲み物を注文する。フルーツティーのベリー系が気に入った。やはり、お茶系のサッパリ感が合うようだ。
「美味しかったぁ」
 目で楽しみ、舌で味わう2時間。充実していて大変満足だった。
 さて、ハロウィン後の11月から1月は、ホワイトアフタヌーンティーなる企画があるそうだ。

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 アフタヌーンティーは大勢で押し掛けた方が盛り上がる。
 来月は、妹と姪、娘を誘って予約を入れ、即席女子会をエンジョイしたい。
 相席になっちゃったらゴメンなさ〜い。

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2017年09月30日

穴場スポット 瀬戸大橋タワー

 香川県を訪れたとき、ぜひとも行きたいスポットがあった。
 瀬戸大橋である。
 調べてみたら、瀬戸大橋タワーを利用すれば、高い場所から見ることができるようだ。
 
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 展望室が下から上へ、ゆっくり回転しながら上昇するので、360度のパノラマ風景が見られる点が魅力である。
 坂出駅から乗ったタクシーの運ちゃんが言う。
「タワーは、お客が1人でも動かしてくれますよ」
 それは心強い。
 チケットを購入すると、乗り場まで案内してくれる。展望室はドーナツ状になっており、フレンチクルーラーではなく、ダブルチョコレートという雰囲気だ。中心部を背に外側に向かって鉄道駅にあるようなイスが並んでいる。冷房も利いていて快適であった。
 展望室が上昇し、風景が見えてきた。
 海がきれい。

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 橋以外の景色もなかなかだ。

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 やっと橋が見えてきた。

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 船が橋の下をくぐる場面も撮れた。

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 最上部に到達すると、瀬戸大橋が遠くまで見渡せる。

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 橋の先は岡山県だ。学生時代の友達が住んでいる。今度、会いに行こう。

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 そんなことを考えていたら、展望室が降下し始めた。ずっと、高みにいたかったけれど、そろそろ終わりか。残念だ。
 タワーから下りると、瀬戸大橋記念館に向かった。ここにも展望台があるからだ。
 見上げる角度で眺める瀬戸大橋も迫力がある。

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 お天気もよく、大変満足できるスポットであった。
 不思議だったのは、こんなに絵になる場所なのに、観光客がほとんどいなかった点である。平日とはいえ、夏休みだったのになぜだろう。
 次回は、岡山側からの景色を見てみたい。

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2017年08月28日

クール便不要の北海道みやげ

 大学3年の娘が、友人と北海道に行くことになった。
「おみやげ買ってくるよ。何がいい?」
「うーん、そうねぇ……」
 北海道と聞いて、まず浮かんでくるのがロイズや六花亭である。だが、生協でも買えるため、わざわざ現地で買ってきてもらう意味がなくなった。特に、マルセイバターサンドはメジャーになりすぎて、スーパーの北海道フェアでも手に入る。
 また、チョコレートや生クリームを使ったお菓子も人気だ。でも、手間暇かけて金かけて、クール便にする価値は感じられない。生菓子は現地で食べるのが一番であろう。
 常温で持ち帰ることができて、なおかつ人気のあるおみやげは何なのか。ネットを検索して探してみた。
「じゃあね、わかさいもと、じゃがピリカ、よいとまけ、トラピストクッキー、マロンコロンをお願いします」
「は? 何でそんなにいっぱい。図々しいな」
 だって、全部美味しそうだったんですもの。
 遠慮を知らない母親に応えて、おみやげが、もとい、娘が帰ってきた。

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「わーい、どれから食べようかなぁ」
「賞味期限が早いのからにすれば」
 お茶漬けは、娘が自分用に買ってきた。甘いものが、あまり好きではないらしい。
「わかさいもが一番日持ちしない。これからいこう」

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 焼き芋をデザインしたお菓子なのに、原材料にさつまいもは使用していない。北海道で、さつまいもがとれないという事情は知らなかった。代わりに大福豆を使い、表面には卵しょうゆを塗って焼き色をつけている。2つに割ると、芋の繊維を表現するための昆布が出てきた。細かく計算された、ち密なお菓子であることに、ひたすら感心するばかりである。
 余分なものを使わずに、素朴で安心する味がした。和菓子にしょうゆを使ったのは、こちらの商品が初めてというから、冒険心もあるのだろう。みたらし団子のような、しょうゆの丸さが目立っている。
 翌日、いただいたのは、よいとまけ。

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 一見すると、チキンロールのようだが、外側にハスカップジャムが惜しげなく塗られたロールケーキである。外袋にくっつかないように、オブラートで保護されていた。切れ目に沿って、一切れつまみあげる。

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 カステラの間に、生クリームのないところがいい。しっとりとしたカステラに、甘酸っぱいハスカップがぴったりマッチして、実に爽やかな味わいなのだ。北海道の涼しい風が、喉元にヒュウッと吹いてくるような気がした。
 マロンコロンは結構なボリュームだから、小腹が空いたときに食べるといい。

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 4種類ある中でカカオを選んだ。この厚さに、少々ビビる。クッキーでできたエンゼルパイに見えたからだ。

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 外側がチョコレートでコーティングされているので、室温25度以上の場所では冷蔵庫に入れたほうが美味しい。ひと口ガブリとやった。口の中でサブレーが崩れ、チョコレートの甘味が舌の上に広がる。
 うまい。
 こってり感もあり、「甘いものを食べたぞ」という満足感が非常に大きい。でも、甘いものが苦手な人に、この量は厳しいかもしれない。実際、娘は半分しか食べられなかった。残りの半分を、私が横取りしたことは言うまでもない。
 じゃがピリカは、賞味期限が10月になっていたが、さっさと食べてしまった。

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 トヨシロ、ノーザンルビー、キタムラサキの3種の芋を使っているので、微妙に違った味が楽しめる。しかも、芋本来の色を生かし、着色料は使われていないから安心だ。コーヒー、紅茶、日本茶にはもちろんのこと、ビールや発泡酒にも合う。水でも唾でも、好きなものを飲めばよい。
 一番、賞味期限の長いお菓子が、トラピストクッキーであった。これは、2018年の1月まで持つ。

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 1袋に3枚のクッキーが入っていて、何だか得した気分になる。

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 実は、子どものときからこのクッキーには馴染みがあった。母が「軽くてパリパリしていて美味しいねぇ」とベタ褒めで、誰かが北海道に行くと聞けば「トラピストクッキー買ってきて」と頼んでいたらしく、ときどき家の中で見かけた。私が北海道に行ったときも買ってきた。でも、どの店にも置いてある商品ではなく、何軒か探して見つけたおぼえがある。シンプルで飽きのこないクッキーだというのに何故だろう。
 修道院で作った商品だから、販売戦略などに疎いのかしらと勝手な解釈をした。
 さて、この5種類のおみやげで、私が一番気に入ったものは……。
 断然、マロンコロンですっ!
 ボリュームがあって、こってりしているのに、上品な甘さに惹かれた。
 生協でも、取り扱ってくれないかしら。

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2017年08月04日

鎌倉・吉兆庵美術館 宮川香山展

 私は陶芸家・宮川香山の追っかけをしている。
 といっても、ご本人ではない。作品である。宮川香山は昭和20年の横浜大空襲のため、4代目で途絶えてしまった。新たな傑作が生み出されるわけではないが、展覧会開催の情報を聞きつけては、あっちだ、こっちだと追いかけていく。
 大変だねって? いやいや、まったくそんなことはない。むしろ、楽しい。
 先日は、鎌倉にある吉兆庵美術館まで足を運んだ。

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 宮川香山の作品では、田辺哲人氏のコレクションが有名だ。それから、山本博士氏、源吉兆庵のコレクションが続くと聞いた。山本氏は、横浜の真葛ミュージアムでコレクションの一部を展示しており、今まで2回見に行った。展示替えのたびに足を運ぶつもりでいる。
 吉兆庵美術館では、7月8日から10月1日まで「陶芸の魔術師 宮川香山 浮彫と彩色の美」という企画展を実施しており、湘南新宿ラインに揺られて駆けつけた。

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 小町通りは観光客であふれているけれど、店舗の右から細い道に入ると、驚くくらい静まり返っている。入口の自動ドアを通り、呼び鈴を押して受付をすませる。
「行かれることはないかもしれませんが、岡山の美術館の入場券もついています」

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 スタッフの女性から、チラシとリーフレット、入場券を受け取った。券があると、「じゃあ行ってみるか」という気になるから面白い。岡山に行く予定は未定。一応、とっておこう。
 館内は撮影禁止である。両目をしっかり開き、心に焼き付けなければ。幸運にも、私以外の客はおらず、心ゆくまで美術品の鑑賞ができた。
 特に素敵だったのは、チラシの真ん中にデーンと鎮座している「真葛窯変釉蟹彫刻壺花活」である。これは不動のセンターであろう。何度、総選挙をしようが、毎回ぶっちぎりの1位に選ばれそうだ。
 宮川香山は、ワタリガニを使った同様の花活を3種類作ったと聞いた。重要文化財に指定され、東京国立博物館にあるものが1つ、2つめはコレクターの田辺氏が持っていて、3つめを源吉兆庵が所有しているというから大したものだ。
 花活は、思ったよりも大きい。上から見ると楕円になっていて、幅は40cmくらいだろうか。ワタリガニは2匹いる。外側の大きなカニばかりが目立つのだが、内側に小さなハサミを持つ子ガニが、守られるように隠れているのだ。きっと、お母さんと子どもなのだろうと想像した。長い足をシャカシャカ動かして、今にも花活から離れそうなリアルさに、陶芸家の鬼才ぶりがわかる。
 写真から「すごい」と感じた方は、ぜひ実物を見ていただきたい。本物の迫力はけた違いだ。きっと、「はるばる来たぜ鎌倉へ」という気分が盛り上がり、目の保養をしたことに満足されるだろう。
 現在休館中だが、神奈川県立歴史博物館にも宮川香山の作品があるらしい。2018年4月下旬までに改修を終え、展示を再開するとホームページに書いてあった。再開すれば、真葛ミュージアムとの2本立てで楽しめそうだ。
 また、追いかけていきます!

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2017年07月01日

はじめての落語

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック実施に向けて、学校教育現場ではボランティアや国際交流、スポーツ志向、障がい者理解など、さまざまな取り組みを始めている。
 日本の伝統文化への理解というジャンルもあり、興味を惹かれた。これを機に、知っているようで知らない世界をのぞいてみたい。
「あら、落語だって。椿山荘なら近くていいわね」
「笑点なら、おばあちゃんと何度も見たことあるよ。ミキも行きたい」
 新聞広告に載っていた「笑福亭小朝独演会」なる催しを見つけたとき、迷わず2人分申し込んだ。落語だけでなく、ディナーもついているから、仕事帰りに寄ればとても便利だ。大学3年の娘にも、落語の醍醐味を知ってもらいたい。

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 当日。和服姿の女性が多いのは、伝統文化ならではだろうか。

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 宴会場での食事は落ち着かなかったが、200人ほどの人数がいることを考えると、贅沢はいえないだろう。食事は箱盛り会席に御飯、茶碗蒸し、香の物、みそ汁、デザートとワンドリンクがつく。どの料理も口当たりがよくて美味しかった。

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 食事は18時からで、落語は19時半から。食べ終わったら、ブラブラと庭園を散策する時間がある。軽い運動は血糖値を下げるからありがたい。もっとも、私のように糖尿病予備軍でなければ、会場で座ったままおしゃべりを楽しむこともできるのだが。
 19時15分あたりから、係員が落語会場への誘導を始めた。座席番号のついたイスが並べられているから、開始直前になっても大丈夫。私は前から3列目で、出演者がよく見えた。やはり、申し込みは早いほうがいいのだ。
 独演会となっていても、前座を務める演者はいる。林家ひろ木という若者が登場し、ひとしきり笑わせてくれた。
 ひろ木が退場すると、和服を着た女性スタッフが舞台上にあらわれて、座布団をひっくり返した。次は小朝だから、同じ面に座らせないというわけか。「へー、こんなことするんだね」と娘と目くばせをした。
 笑福亭小朝の最初のネタは、正直いって、あまり面白く感じなかった。専業主婦が、いかにして豪華な食事と温泉旅行を、ダンナにねだるかという作戦なのだが、やり取りが時代遅れ。先が読めてしまうから残念だ。
 小朝が下がったあと、またスタッフが出てきて座布団をひっくり返す。ひろ木がまた戻ってきた。津軽三味線を習っているらしく、曲を披露してくれたのがうれしい。
 ひろ木が下がると、また座布団をひっくり返して小朝を迎える。2つ目のネタは、絵に描かれたスズメが朝になると飛び出すという話で、これは面白かった。本当にそんなことが起きるなら、雷鳥を描いてもらいたいのだが。だが、もし、スズメバチややぶ蚊を描かれてしまったら大変だ!
 小朝が大喝采を浴びて退場したらお開きとなる。時計を見ると21時。まだ1時間くらいしか経っていない感覚だったのに、90分も過ぎていたとは驚きだ。時間を感じさせない話っぷりに、「芸とは、こういうものをいうのだ」と感心した。
「90分だと大学の授業と同じだね。全然長く感じなかった」
 娘も満足したようだ。
「大学のセンセイも、こうやって話してくれればいいのに」
「無理だろ」
「ははは」
 笑い事ではない。
 私の授業なんぞ、「聞けば聞くほど眠くなる」と酷評されている。小朝やひろ木を見習って、ちょっとはマシになるよう頑張らねばと誓った。
 毎週、笑点を見ようかしら。

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 「これはしたり〜笹木砂希〜」(エッセイ)
 「うつろひ 〜笹木砂希〜」(日記)
posted by 砂希納言 at 17:56| Comment(2) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする