2018年06月24日

フェルシナのワイン 美味なり

 2018年6月、ホテル椿山荘東京のレストランで「1日だけ、一夜だけの特別な食材、お酒を堪能」なるイベントを開催している。豪華なお料理と、とっておきのお酒のコラボというイメージだろうか。
「うわあ、これ、いいな。行きたい」
 アルコールの絡むイベントは、呑兵衛の姉と参加するのが一番だ。早速、メールを送り付けてみる。
「6月11日、19日、22日、29日のどこかでご飯食べに行かない?」
「11日か19日だったら空いてるよ」
 姉の返信を読み、ちょっと考えた。19日は、大学4年の娘と合流して帰ることになっている。お酒は好きでないから、誘っても来ないだろうな。ということは、11日にした方がよさそうだ。
「じゃあ、11日のイル・テアトロにしよう」
「オーケー」
 電話をかけて予約も取れた。さあ行こう。
 
 受付は19時からだが、ディナーは19時半開始となっている。ウエイターから、この待ち時間に「ミネラルウォーターをお持ちしましょうか」と話しかけられた。
「水? ビールがいいわ」
 姉は飲む気満々で答える。図々しいヤツだと笑っていたら、ちゃんとビールが運ばれてきた。スゴッ!
 イタリアは、ワインもビールも美味しい国だ。これは期待できそうな予感。
 私はスパークリングワインが好物なので、1杯目が楽しみだったのだが、大きな間違いだった。振り返ってみると、泡物でないワインの方が美味しかった。特に2杯目の白。
「シャルドネ100%のワインって珍しいわね」
 姉の指摘で「そんなもんかな」と思って飲んでみた。

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 今まで、水っぽくて淡白な白ワインばかりだったけれど、このワインは違う。濃厚で、ブドウの旨味がギュウギュウ詰まっているような味わいだ。
「美味し〜い!」
「いいわね」
 フェルシナというワイナリーはよく知らないが、かなりレベルが高いようだ。
 3杯目は赤。サンジョベーゼ100%である。

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「うわあ、どれもこれもいい味ね」
「来てよかった」
 お料理は、生ハム、マグロのカルパッチョ、魚介、鴨肉、イベリコポークなどが登場した。

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 ワインは全部で6杯出たようだが、、中盤以降は記憶があやふやだ。結構、酔いが回ってしまい、写真を見ても料理やワインの味が思い出せない。順番的に、最後のデザートワインはコーヒーのあとに出たのだろうか。姉に聞いてみたが、私と大差なかった。

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「いやあ、アタシも酔っぱらっちゃってね。ほとんどおぼえてないや」
 酔いが回ると同時に、眠気も襲ってきた。たしか、店を出たのは私たちが最後だ。姉に「残っているのは私たちだけよ」と促されるまで、私の脳は寝ていたと思う。
 口当たりのよいワインでしたたかに酔い、豪華なお料理に満足して家に帰る。これで、18000円は安い。次回のイベントにも参加するつもりで、ホテル椿山荘のHPをお気に入りに登録した。
 土産にいただいたビールもある。

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 ディナーが始まる前に、姉が飲んだビールと同じなのだろうか。
 ん? でも、姉も土産をもらっていたぞ。一人だけ2本分とは、やるもんだ。
 ホテルのサービスに脱帽する。
 さてさて、今日もホームページをチェックしましょう。

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2018年05月30日

今月のスイーツ

 甘いものは控えようと決めたはずだが、5月はずいぶん食べてしまったような……。
 まず、3日、娘の誕生日に食べた。
「ねえ、誕生日の朝ご飯はスタバで食べるんでしょ」
 彼女はいきなり、そんな提案をしてきた。
「へ? いつからそんなことになったの?」
「一昨年から。結構楽しみにしてるんだよ」
 まあよい。早起きしてスタバに入り、モーニングというのも悪くない。

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 ミートパイは激ウマであった。
 ストロベリーフラペチーノも美味美味。
 でも、ワッフルにはホイップクリームが必要だったな……。
 連休明けには、ユーハイムのケーキをいただいた。

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 てっきり、ユーハイムといえばバウムクーヘンだと思っていたのに、こんなラブリーなケーキがあるとは。
 ウサちゃん、ゲットだぜい!
 17日は、早めに上がって、家族の医療費を支払いに行った。
 早く帰れた喜びで、千疋屋フルーツパーラーで、ついプリンアラモードなんぞを……。

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 血糖値に悩む人には、フルーツたっぷりのスイーツがおススメかもしれない。
 と言い訳をして、罪悪感の抑制に努めた。
 20日は母と墓参りに高尾まで出かけた。
 待ち合わせは、駅改札口の一言堂である。
 ここは、スイーツもパンも料理も全部イケる。
 だから、ついついチーズケーキなんぞをパクパク。

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 クリーミーでとろける食感にノックダウンされちまいました。
 23日は仕事で職場外に出かけ、そのまま家に向かった。
 時間に余裕があると、条件反射のように、お茶を飲みたくなるのが自分でも不思議だ。
 この日の寄り道はアフタヌーンティールーム。
 紅茶とスコーンくらいにしておけばいいのに、お得感満載のアフタヌーンティーセットなんぞを注文してしまった。

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 アイスクリーム、イチゴショート、スイートポテトタルトだったかな?
 紅茶はダージリン。
 ポットで運ばれてくるので、お茶の友がたくさんあると賑やかだ。
 ……ああ、また言い訳を見つけてしまう自分が怖い。
 29日も予定があり、早めに帰ることになっている。
 スマホの写真を振り返り、これ以上は甘いものを詰め込まないように注意喚起しました!

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2018年04月30日

広島城 衣装体験

 広島を旅行した際、広島城は外せないとわかった。
 情報誌に「衣装体験ができる」と書いてあったからだ。私はコスプレ大好きなので、日本情緒あふれる縮景園よりも優先順位が高い。
「いいよ、そんなもん着なくたって」
 夫も娘も冷たい。でも、行きたくないとは言わなかったから遠慮せず……。

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 改修中なのだろうか。外観が少々残念なことになっている。

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「どこだろう」
 衣装を探してキョロキョロすると、1階にそれらしい場所があった。内掛け、袴、兜の3種類があるらしい。内掛けは小学生くらいの女の子が着ていたので、他のものにしようと決めた。
 兜と陣羽織ならば、タートルの上から着られるし簡単そうだ。ちょうど外国人の若い女性がトライしていたから、順番待ちで彼女を見ていた。
 順番の紙を見て、彼氏が着付けを手伝っている。大柄で目鼻立ちがくっきりしていることもあり、彼女は武将のような凛々しさに仕上がった。
「グレイト!」
 思わず手を叩くと、彼女はこちらを見て笑った。彼氏が何枚か写真を撮っていたが、彼は兜に興味を示さなかった。ということは、私の番である。
 よーし!
 気合いを入れて臨んだものの、さっきの彼女とは雲泥の差である。ぜんっぜん凛々しくならない。武士の子どもが、親の目を盗んでこっそり身につけているみたいだ。
 えーん、日本人なのにぃ。
「え、写真? めんどくさいなぁ」
 娘が露骨にイヤな顔をしてシャッターを押した。
「はい、はい」
 4枚撮ってくれたけれど、アングルも何も考えない適当な写真であった。

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「…………」
 不満タラタラでも、後ろがつかえている。私の次は年配のオジさんであった。結構な人気らしい。
 乱れた襟元を直していたら、夫が後ろの方を見ている。さっきの外国人カップルの彼氏が、袴に挑戦しているところであった。しかし、着付けをしている彼女が「どうやればいいの??」と言わんばかりに戸惑っている。
「あーあ、袴は難しいよな」
 しかし、次の瞬間、「よっこらしょ」と立ち上がり、手伝いに向かった。
 2人に向かって何やら話しかけ、彼女に代わって着付けを始めた。紐をシュシュッと腰に巻き付け、裾の長さを調整すると、見えない場所で結んでいた。そういえば、夫は自分の袴を持っているんだっけ。
「オーケー、フィニッシュ」
 着付けが終わり、夫が彼氏に声をかけると、笑顔で「アリガト」と返ってきた。これがまた、ハンサムでがっしりとした外見に憎らしいほどに似合っている。成り行きを見ていた人たちが「おお〜」と一斉に拍手したものだから、彼氏は恥ずかしそうに照れ笑いをしていたが、まんざらでもなさそうだ。彼女は必ずや惚れ直すであろう。
 ほとんど人の役に立つことのない夫が、国際親善に手を貸すとは。ちょっと見直した。
 自分の写真は気に入らなかったけれど、何となく満足して上の階へと昇っていく。広島城は原爆で破壊され、1958年以降に再建されたものなので、エアコンが整備されているなど近代的だ。夏の衣装体験にも差し支えないだろう。
 天守閣からの眺めもまずまずだった。

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 その後、広島城からバスに乗って広島駅に戻ったのだが、さっきの外国人カップルとまた会った。
「ハーイ」
 彼氏も彼女も夫に手を振り、挨拶してきた。夫も楽しそうに手を挙げて応えた。
 このバスがかなりの混雑だった。私たちは座れたが、後ろの方に並んでいたカップルの席はなかった。すると、夫がサッと席を立ち、彼女に「ヒア」と勧めるではないか。
「アイムオーケー、アイムオーケー」
 彼女は遠慮していたが、彼氏に「せっかくだから」みたいなことを言われて、好意を受け入れたようだ。
 日常生活では、ほとんど褒めるところのない夫であるが、この日ばかりは「よくやった!」と言いたくなった。
 夕方の飛行機で東京に帰る。
「腹が減った」と夫が空腹を訴えるので、ご褒美に好きなものをたらふく食べさせることにした。
 たまには、こういうことがあってもいいよね。

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2018年03月29日

ビュールレ・コレクションと東京シティビュー

 国立新美術館で開催中の「ビュールレ・コレクション」を観てきた。
 
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 展覧会の顔ともいえるこの絵は、ルノワールの「可愛いイレーヌ」である。
 8歳の女児にしては落ち着きがあり、上目づかいの視線が大人びて見える。美少女と書いて「センター」と読ませるコピーは見事だが、10年後だと通じないかもしれない。
「おや? 髪に青い魚がついてる」
 などと揚げ足をとってはいけない。ドレスとコーディネートしたサテン地のリボンなのだろう。この絵は1880年に描かれたものなので、デジタル文化の到来は予想だにしなかったに違いない。
 ルノワールだけでなく、モネ、マネ、ピサロ、シスレー、ドガ、ピカソ、セザンヌなどなど、巨匠たちの絵が観られるのはうれしい。でも、どの絵もパッとしないような……。そんなコレクションだった。
 唯一写真を撮れる絵はこれだ。

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 クロード・モネの「睡蓮の池、緑の反映」。
 モネの睡蓮はいくつも見てきた。そのたびに、アメンボになった気がするのは私だけだろうか。この青々とした葉の上で飛び跳ねたら気持ちいいだろうな、と憧れを持って眺めた。
 国立新美術館のお目当ては展覧会だけではない。3階のレストランで展覧会メニューの食事をすることも楽しみだ。
 ビュールレ・コレクションの代表的な絵をイメージして、前菜、魚料理、肉料理がデザインされている。
 もちろん、デザートも。
 ゴッホはさほど好きな画家ではないが、「日没を背に種蒔く人」という絵を基に、

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 りんごのブリック包みが運ばれてきた。

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 絵と並べれば、意外と忠実に描写できていることがわかる。
 しかし、種蒔く人はそうと言われなければ「これ何?」と首を傾げられそうだ。
 失礼だけど、丸みを帯びたカラスとか、スズメの影などのほうが近いかもしれない。なかなか人間には見えないだろう。材料はチョコレートではなく、黒のメレンゲと書いてあった。軽くてとてもいい味だ。
 これはこれでいいか。
 ディナーが終わっても、まだ時間があった。ちょうど、いただきものの六本木ヒルズ展望台のチケットを持っている。夜景を見に行くのもまた一興だろう。
 東京タワーがキレイ。

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 外国人向けの観光コースにもなっているようで、日本人よりも外国人が多い。ちょっと長居できない雰囲気だ。
「さあ帰ろう」
 ひと通り写真を撮ったら、とっとと帰る。
 いつ行っても六本木は退屈しない。

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2018年02月24日

「ヘレンド展」は二度楽しめる

 コンラッド東京に行くついでに、パナソニック汐留ミュージアムに寄った。「ヘレンド展 皇妃エリザベートが愛したハンガリーの名窯」というイベントが開催中だからだ。

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 陶磁器に惹かれるのはなぜだろう。
 おそらく、その上に載っているであろう、ごちそうが食べられるからではないか? 花瓶なども好きだが、好みはティーセットや皿である。ここに、生クリームコテコテのケーキがお座りすることを想像して、一人でうっとりするのだ。いや、決して、私は怪しい者ではない。
 先月は、「セーブル展」にも行ってきたから、比較をしながら見ると、いっそう楽しめる。
「うわ、混んでる」
 以前に別の展示で来たときは、人が少なくて穴場だと思ったのだが……。
 この展示は結構な人気らしい。たしかに、どの作品もきらびやかで美しく、顔を近づけてじっくり見ようとするのはわかる。しかし、列がまったく動かないのは困ったものだ。
 セーブルは、フランス宮廷御用達だから、目もくらむようなきらびやかさ、ゴージャスさが前面に出ていた。これに対して、ヘレンドは、華やかでありながら落ち着きもあり、バランスのとれたデザインが多かった気がする。どちらも素晴らしく、両方見られたことを嬉しく感じた。
 会場で、唯一写真の撮れるスポットがある。

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 これは、中国趣味の装飾が好まれたころのスタイルで、東洋風のお茶会をイメージしたセッティングである。黄色は、中国で皇帝の色とされていたそうだ。たしかに、気品や威厳が感じられて素敵だ。
 会場を出たところで、チラシをもらう。
「なになに、1階のパナソニックリビングショールーム インフォメーションでポストカードをくれるって?」
 結論からいえば、こちらも面白い。時間があれば寄る価値がある。
 入口ではスタッフのお姉さんがシャッターを押してくれた。

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 まずは、ポストカードをいただき

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 近くのセッティングを撮影する。

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 せっかくだから、ショウルーム内もブラブラ。換気扇やドアは体験ができて、遊びながら比較できる。キッチンにも立ち寄った。食洗器内蔵型はいいな〜。
売り出し中のタンクレストイレ「アウラーノ」がいくつも展示されていたが、ショウルーム内のトイレでは、この実物を使って用を足すことができる。実に画期的な試みと感じた。
「あ、そろそろ時間だ」
 30分以上、ショウルームにも滞在した。新鮮な場所で楽しかった。
 ヘレンド展は、二度楽しめる。

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2018年01月16日

前向き!「草乃しずか展」

 職場に、趣味の合う同僚がいる。
「昨日、松屋銀座で刺繍の展示を見てきたの」
 始業前に顔を合わせたとき、やや興奮した面持ちで彼女が話しかけてきた。
「へー、刺繍ですか」
「そう。すごい技術で度肝を抜かれたわよ」
「ええっ」
「15日までだから、もうすぐ終わるけど」
 口コミは大事だ。それを聞いたとたん、私も「早く行かなくては」と焦った。開場時間は20時までだから、仕事が終わったあとでも間に合うだろう。もっとも、最終日は17時閉場らしいが。
 手先が器用なわけでもないのに、私は手芸が好きだ。正確にいうと、糸や針を操って、服や巾着などの実用的なものを作ることに熱意を燃やす。下手クソでも、自分で作ったものには愛着がわくし、大事に使う。そんな性分だから、使い捨て文化には未だに馴染めない。
 当日券は、一般1000円である。
 まずは、リーフレットの刺繍を見ていただきたい。

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 松屋銀座のホームページに載っていた、この写真を見ただけで、目が吸い寄せられてしまった。これはクオリティが高そうだ。
 内部は撮影禁止なので、リーフレットの他の写真をお見せしたい。

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 作品は手作業で、せっせと仕上げているらしい。
 会場内には、刺繍の手順を収めた動画があり、どの客も熱心に眺めていた。刺繍は、根気と正確性に加えて、芸術的センスが必要と見える。糸を刺す位置がほんの少し変わるだけで、印象も違ってくるところが面白い。
 和服のような大作は難しそうだけど、ブックカバー程度ならできそうな気がする。そういえば、刺繍糸も何色かあったはず。気分転換に、そのうちやってみたい。
 草乃しずか先生の作品を見ていると、なぜか温かい気持ちになる。
 日々の喜びや悲しみという感情をひと針に表現してきた、とご挨拶に書かれていた通り、飾らない心がそのまま伝わってくるからだろうか。
 バッドニュースをバネにして、グッドニュースを糧にして、一心不乱に針を動かしてきたに違いない。その行動力や実現力には頭が下がる。大変、ポジティブな方とお見受けした。
「きっと、グズグズ悩まずに、体を動かして答えを出す人なんじゃないかな?」
 目がくらみそうな作品と、お手本になりそうな先生との出会いが嬉しくて、おみやげが欲しくなった。
「そうだ、ポチ袋がなかったんだ」
 刺繍ではないが、絵柄に惹かれて購入する。

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 納得、満足、充実の展示であった。
 松屋銀座のイベントを見たのは初めてだが、これからは定期的にチェックしてみよう。

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2017年12月17日

タイムリーな「オットー・ネーベル展」

 その日は神泉駅に行く用事があった。
 帰りは松濤美術館に寄ろうかなと思っていたのだが、姉から「Bunkamuraザ・ミュージアムで展示されている絵が好き」と聞き、ホームページを覗いてみた。
 オットー・ネーベル展。

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 聞いたことのない名前である。そして、見たことのない絵を描いている。
 興味をそそられ、足を運んだ。
 ちょうど昼どきである。鑑賞前にミュージアム近くのレストラン、ドゥ・マゴ・パリでランチをいただいた。

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 美味しいものを食べたあとは、美術鑑賞のエネルギーがアップする。加えて、血糖値高めの身には「しっかり動いて下げよう」という心理も働き、すみずみまで手抜きせずに見た。
 オットー・ネーベルは、1892年12月25日にベルリンで生まれた。イエス・キリストと同じ日である。
 もともとは建築技師だったらしい。直線を多用する絵を見て、フムフムと頷いた。
 俳優としての才能もあり、俳優業での収入も得ていたという。2度の大戦がなければ、もっと多方面で活躍できたのかもしれない。
 1933年には、前衛美術を認めないナチスから迫害を受け、スイスに亡命しベルンに移住する。そのまま82歳で亡くなるので、ドイツには戻らなかったようだ。もし、ヒトラーが美術学校に入学できていれば、こうはならなかったかもしれない。時代に翻弄された悲劇であろう。
 戦後の芸術家は幸せなのだと、つくづく思う。
 ショップで、気に入った作品のポストカードを買う。
「黒い壁龕(へきがん)」

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「満月のもとのルーン文字」

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「叙情的な答え」

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「輝く黄色の出来事」

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 他にも欲しいものはあったが、切りがないのでこの辺で……。
 もう一つ、余計なものを買った。

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 スイスのチョコレートは美味しい。
 オットー・ネーベル展は、今日が公開最終日である。
 姉から話を聞かなければ、見に行くこともなかっただろう。
 神泉に行く用事がなければ、スルーしたまま終わっていたかもしれない。
 ひとまず、見られてよかった。

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2017年12月01日

劇団四季「アラジン」

 劇団四季の「アラジン」を観た。

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 ミュージカルは好きだ。でも、年に1回行くか行かないかという程度である。
「ミス・サイゴン」では寝てしまったし、「CATS」はつまらなかった。
「オペラ座の怪人」はよかったから2回観た。冒頭に、シャンデリアが飛び出してきて、主題歌とともに上っていくところから惹きつけられる。だけど、だけど、ラストの怪人は気の毒で見ていられなかった。
「アラジン」はことのほか気に入った。劇団四季は、どの作品でも歌やダンスが素晴らしい。この作品だけ突出しているわけではないのに、どうしてこんなに惹かれるのだろう。もちろん、王宮ならではの高貴な衣装、豪華な大道具・小道具、魔法をかけたような数々の仕掛けや空中芸などに目を奪われたことは間違いない。だが、それだけでなく、ランプの魔人ジーニーが、3つの願いを叶えてくれるところに、夢とロマンを感じるのだ。
 もし、「あなたの願いを3つだけ叶えてあげます」と言われたら、何と答えたいかを考えてみた。
 アラジンは1つ目の願いとして、王子になることを希望したが、明晰な頭脳に、誰もが羨むような美貌も捨てがたい。でも、毎日クタクタになるくらい働かなければならない日常から抜け出せたら、バカでブスのままでもどうってことない。まずは「年末ジャンボ宝くじで1等を当てたい」である。1億円をゲットして、生活資金も老後の備えも手に入れたい。仕事をやめたら、旅行をしたりエッセイを書いたりして、自由に暮らすのだ。
 2つ目の願いは「健康で暮らしたい」である。自分だけではダメだ。家族や親族みんなが、病気をせず元気でいないと、介護などの負担が生まれるかもしれない。特に後期高齢者である両親が心配だ。足腰が弱まってきた上、認知力の衰えが目立っている。魔人の力を借りて、現状維持でいられたら幸せだ。そして、年に一度は縁者で旅行をし、健康でいられるありがたさを祝いたい。
 3つ目……3つ目。お金と健康が得られれば、あとは特に欲しいものが浮かんでこない。どこでもドアがあれば便利だが、どこにも売られていないし。だったら、アラジンのように、自分のためではなく、誰かのための願いにしてもよいだろう。
 世界では、残念ながら内戦や紛争がなくならない。地震や水害などの天災も起こるし、北朝鮮からミサイルも飛んでくる。テロも各国で頻発している。おかげで、海外旅行をしたいという気持ちにもなれない。
だったら、3つ目の願いは「世界に平和が訪れますように」ではないか。人間的な小ささから、この願いが「何をおいても一番に」とならないのが申し訳ない。3番目ではあるけれど、平穏無事な世界を願っている。
 facebookに「とてもよかった」とアップしたら、友達が複数「観たい」とコメントしてくれた。
 何月だったらチケットが取れるのかと、劇団四季のホームページをチェックしてみたら、あらら……。4月までほぼ完売ではないか。早くても、5月、6月あたりにならないと観られないようだ。7月以降は◎の日があるから、十分残っている。
 幸せな気分になりたい方はお早めにどうぞ。

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2017年10月27日

ハロウィンアフタヌーンティー

 オレンジや黒、紫といったハロウィンカラーを見ると、「何か特別なことをしたい」という気持ちになる。
 しかし、中年のオバさんなので、仮装をするのはイタい。
 となると、ちょっとオシャレなところで、美味しいものでも食べるのがよさそうだ。
「おおっ、コンラッドのアフタヌーンティーがイケてるぅ〜」
 Facebookでは、コンラッド東京に「いいね」をしているから、イベントなどの通知が送られてくる。その中に、ジャックや棺桶、お化けなどをデザインした期間限定のアフタヌーンティーの写真が載っていた。これはおもしろそうだ。
 10月中旬に予約の電話を入れてみた。かなりの人気らしく、土日はほとんど空きがないと言われたが、運よく16:30に滑り込むことができた。
 ラッキー!
 その日は、台風21号が関東に接近しつつあった。朝から雨がドシャドシャ降っていたせいか、やけに電車が空いていた。
 でも、東京汐留ビルの28階はまったく様子が違う。エレベーターを下りてすぐの、コンラッド東京入口付近には、20代とおぼしき女性が集団で受付待ちをしていた。てっきり、ロマンティックな雰囲気を楽しむカップルが多いのかと思ったら、まったくの勘違いで、実態はほぼ女子会御用達なのだとわかる。私を含めて食いしん坊の女性は、食べる行為に執着する傾向がある。大雨だろうが台風だろうが、電車が動いている限り、めったなことでキャンセルしないのだ。
「早く食べた〜い」とはやる気持ちを抑えつつ、ひたすら呼ばれるのを待った。10分後、やっと席に案内される。店内はほぼ満席。大きなテーブルに相席と言われたけれど、向かい側はキレイなOL3人組だし、座席の間隔が空いているから気にならない。
 まずはシャンパンで乾杯する。

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 ハロウィンよりも先に、スタンダードなスコーンが運ばれてきた。

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 ブルーベリージャムより、クリームをつけた方が好みだ。
 紅茶もいいけど、カフェラテが飲みたかった。ほどよい苦みで美味しい。
「お待たせいたしました」
 来た来た。
 やっと、メインのお料理が運ばれてきた。
 このとき、すでに17時を回っていたので、店内はかなり暗い。デジカメの設定を変え、光を取り込むように撮影したのがこちらである。

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 ISO感度を、もっと上げればよかったという気がした。
 左から4つまでは、サンドイッチやバーガーなどだ。甘くないから、こちらを先にいただく。

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「あっ、キュウリが入ってる。これは食べられないわぁ」
 連れが悲しい声を上げた。

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「じゃあ、交換してあげるよ」
「わぁい」
 私のお化けと、彼女のバーガーを交換する。

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 苦手な食材の多い人は、気をつけないといけない。ちなみに、お化けはマカロンで、半分食べさせてもらった。モチッとしていていい味だった。
 イチ押しなのは、ジャックの隣に並んでいる棺桶である。

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 中にチョコレートが入っていて、コクがあり、とてもまろやかだ。
「お飲み物をお持ちしましょうか」
 ときどき、ウエイトレスさんが声をかけてくれるので、ロイヤルミルクティーを注文した。が、これはイマイチ。自分でいれた方がいい。
 注射器の入ったゼリーも美味だったし、クリームの上のコウモリはとにかく可愛いくて、食べるのが惜しいと思った。

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 また、飲み物を注文する。フルーツティーのベリー系が気に入った。やはり、お茶系のサッパリ感が合うようだ。
「美味しかったぁ」
 目で楽しみ、舌で味わう2時間。充実していて大変満足だった。
 さて、ハロウィン後の11月から1月は、ホワイトアフタヌーンティーなる企画があるそうだ。

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 アフタヌーンティーは大勢で押し掛けた方が盛り上がる。
 来月は、妹と姪、娘を誘って予約を入れ、即席女子会をエンジョイしたい。
 相席になっちゃったらゴメンなさ〜い。

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2017年09月30日

穴場スポット 瀬戸大橋タワー

 香川県を訪れたとき、ぜひとも行きたいスポットがあった。
 瀬戸大橋である。
 調べてみたら、瀬戸大橋タワーを利用すれば、高い場所から見ることができるようだ。
 
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 展望室が下から上へ、ゆっくり回転しながら上昇するので、360度のパノラマ風景が見られる点が魅力である。
 坂出駅から乗ったタクシーの運ちゃんが言う。
「タワーは、お客が1人でも動かしてくれますよ」
 それは心強い。
 チケットを購入すると、乗り場まで案内してくれる。展望室はドーナツ状になっており、フレンチクルーラーではなく、ダブルチョコレートという雰囲気だ。中心部を背に外側に向かって鉄道駅にあるようなイスが並んでいる。冷房も利いていて快適であった。
 展望室が上昇し、風景が見えてきた。
 海がきれい。

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 橋以外の景色もなかなかだ。

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 やっと橋が見えてきた。

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 船が橋の下をくぐる場面も撮れた。

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 最上部に到達すると、瀬戸大橋が遠くまで見渡せる。

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 橋の先は岡山県だ。学生時代の友達が住んでいる。今度、会いに行こう。

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 そんなことを考えていたら、展望室が降下し始めた。ずっと、高みにいたかったけれど、そろそろ終わりか。残念だ。
 タワーから下りると、瀬戸大橋記念館に向かった。ここにも展望台があるからだ。
 見上げる角度で眺める瀬戸大橋も迫力がある。

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 お天気もよく、大変満足できるスポットであった。
 不思議だったのは、こんなに絵になる場所なのに、観光客がほとんどいなかった点である。平日とはいえ、夏休みだったのになぜだろう。
 次回は、岡山側からの景色を見てみたい。

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 「これはしたり〜笹木砂希〜」(エッセイ)
 「うつろひ 〜笹木砂希〜」(日記)
posted by 砂希納言 at 22:10| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする