2023年01月04日

きめこみで作る「椿と獅子舞」

 手芸が好きだ。
 学生時代、冬場はセーターを編み、夏場はマスコットを作っていた。
 主婦になり、子どもも成人を過ぎたが、今でも「何か作りたい」と思っている。
「ややっ、これは面白そう」
 生協のカタログに「かんたんきめこみ」なるキットを発見し、注文したのが去年の4月であった。月に1回、季節に合わせた一年分のキットが送られてくる。
 しかし、しかし。
 ちょうど職場を異動したばかりで、私は心に余裕がなかった。仕事が休みの土日は、平日できなかった仕事の残りや家事に追われ、新しいことに挑戦するエネルギーが不足しており、キットは手つかずで山積みになっていった。

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 年末の大掃除で、キットの山をあらためて確認する。
「おや? 椿と獅子舞だって。ちょうどタイムリーだから、作ってみようかな」

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 年明けの優雅なひとときをつかい、初きめこみにチャレンジした。
 ところで、きめこみとは何か。
「板目紙に綿を入れずに布地を平らに貼りつけた押し絵」だそうだ。漢字で書くと木目込み又は極め込みとなるらしい。
 キットを開封する。

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 板目紙ならぬ発泡スチロールの台紙に、布地は色とりどりのちりめん、押し絵は型紙がついており、至れり尽くせりのセットとなっていた。カッターや目打ち、チャコペンシル、接着剤は自分で用意する。

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 台紙には、両面テープを使って押し絵を貼る。

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 ちりめんは型紙通りに切る。

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 布地の色を間違えないようにして、若い番号順に、台紙の同じ番号にはめていく。それだけだ。
 注意事項としては、ちりめんの向きだろうか。織り方で縦と横が決まっているので、間違えないように裁断する。
 絵柄に沿ってカッターで切り目をつけ、さらに目打ちで切り目を広げて、布地の端を押し込める作業を延々と繰り返す。コツをつかむまでは、余計な力をつかってしまい、腕が痛くなった。

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 ひたすら地味な作業なので、じきに飽きる。一日で終わらせようとせず、二日に分けて半分ずつ進めることにした。
 押し込み方が甘いと、隣接する布地の作業につられて、完了したはずの絵柄が浮いてくる。また、縫いしろが結構余ってしまい、カットし直すこともあり、難儀しながら進んで行った。
 ようやく、きめこみ部の作業が終わったときは、すがすがしい気持ちになる。

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 さて、ここから顔に取りかかる。
「えーと、白目の上に接着剤で黒目を貼り、さらに眉毛をつけるってか?」
 鼻は目の位置が決まってからだ。
 ポジショニングを始めると、懐かしいものを思い出した。
「そうか、福笑いに似ているんだ。よくやったっけ」
 こんな感じになったことをおぼえている。

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 イケメンの獅子舞にするため、眉毛の角度、両目の間隔、鼻の配置を調整する。最後にボールペンで、歯をチャチャッと描いて完成だ。
「できた!」

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 どうです?
 プロから見ると「まだまだ」のレベルだろうが、ビールを開けてしまうほど、嬉しくて嬉しくて仕方ない。
 ときはすでに1月4日。問題は、これを飾れる期間が非常に短いことだ。
 すでに手元には「福寿草と節分」が届いている。

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 この勢いで作っちゃおうかな。

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2022年12月18日

特別な日のマダム・トキ代官山 

 代官山駅から山手通りを松濤方面に歩いていたら、クラシックで品のある建物の前を通った。
「レストラン マダム・トキか。へえ、オシャレ」
 そのうち行ってみようと決め、先日、やっと予約をすることができた。
 グリム童話に出てきそうな門をくぐり、中へ入る。

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 室内にも大正期の横浜のような香りが漂っていた。
 席にはキャンドルが灯り、薔薇が出迎えてくれる。

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 この日はメニューCにした。
 アミューズブッシュ。

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 季節のプティオードヴル。

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 鯖のマリネ。

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 リンゴと組み合わせているのが斬新だった。非常に食べやすく、爽やかな鯖に驚く。
 ここで隣の席に若いカップルがやってきた。つき合い始めて1カ月記念、なんて感じの会話が交わされている。ウエイターに料理を注文し、「苦手な食材はございますか」と聞かれたとき、女性の方が「鯖はちょっと」と答えていたので気の毒になった。
 フォアグラのポワレ。

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 うーむ、これは絶品である。フォアグラの焼き加減はお見事としか言いようがない。
 鱈のポワレとその白子のムニエル。

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 こちらは白子が素晴らしい。新鮮で弾力性があり「来てよかった」と言いたくなるお味なのだ。
 オマールエビ。

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 実はオマールエビが大好きなワタシ。メニューBにはこれがなかったので、Cを選んだ決定力になっている。
 和牛ヒレ肉。

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 メインはもちろん、温かいパンもすべて口当たりがよくて、久しぶりに満足できるコースが堪能できた。このレストランで正解だ。
 フロマージュ。

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 ハチミツの甘味がチーズの塩味を引き立てる。
 最後はワゴンデセール。全部で10種類あるケーキ類から、好きなものを好きなだけいただける。
「えーと、じゃあ奥の3種類以外の全部をお願いします」
「了解いたしました」
 なんて頼むと、こんな感じで盛り付けていただける。

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 種類が多いと、小さめのカットとなるので、食べ過ぎを心配する必要はない。
 ちなみに連れは3種類にしたので、少々大きめに切られている。

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 お皿を下げる際、ウエイターから「足りましたか?」などと聞かれていたので笑ってしまった。
 こちらの店のよいところは、料理の待ち時間が短い点だろう。食べ終わると、まもなく次のお皿が運ばれてきて、無駄な時間がほとんどない。
 もっとも、私がデザートを7種類も頼んだせいで、最後は手間暇かかった気がする。きっと10種類すべてを食べたい人もいるに違いないけれど。
 7種類の中ではプリンがイチオシだ。硬さといい、カラメルとのバランスといい、これは血統書付き正統派プリンに間違いない。
 私が舌鼓を打っている間に、店内には若いカップルがたくさんやってきた。どのペアもオシャレを楽しみ、相手への愛情を惜しみなく言動に表している。この中から夫婦に進展し、子孫が生まれていくのかもしれない。
 店を出る頃には、なんだかとても幸せな気持ちになれた。
 カップルたちの放つハートマークが、私の席にも飛び込んできたかもしれない。

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2022年08月07日

何度も行きたい戸栗美術館

 4月からの職場は、渋谷・戸栗美術館へのアクセスがよい。20時まで開館している金曜日なら、仕事帰りに立ち寄っても、家の夕飯に間に合う時間に帰れる。ちょうど新しい展示が始まったことだし、ひとつ行ってみるかと決心した。

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 今年の夏は、とりわけ暑く感じる。17時半に退勤しても、まだ日傘が必要なくらい日差しが強かった。5分歩くと、たちまち汗が噴き出てくる。それでも、美術館に着くと、ドアの外からも「この中に素敵な焼き物がある」と期待値が上がり、ワクワク感が勝つ。

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 入館料は大人1200円だが、今後もちょくちょく見に来たいので、年間パスポートを購入することにした。窓口のお姉さんが、名刺大のカードを手にして説明する。
「来年の7月29日まで有効です。お連れ様1名まで無料で入れます」
 お値段は一年間で5000円。この金額は、娘と来る前提で考えるとかなりお得だ。
 しかし、コインロッカーに荷物を入れる段になって、私はこのパスポートを見失ったことに気づいた。はてさて、どこにしまったか記憶にない。
「あれっ、あれっ?」
 自分でも、何をやっているんだかと呆れたが、そのうち見つかるだろう。まあよい。
 エントランスに品のよいテーブルウェアが飾られていた。

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 ここだけは撮影可なのがありがたい。
 視線は柿右衛門様式と思われる2点に集中する。この色彩と余白に、うっとりと見とれた。

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 うんうん、ステキ!
 ますます気分が上がり、足取りも軽く階段を上って第1展示室に向かう。
 今回の展示は、17世紀半ばに中国が磁器の輸出を縮小したことから、他国への需要が高まり、伊万里焼の海外輸出が始まった時代を切り取っている。まずは、貿易相手国のオランダと中国を解して、東南アジアへ輸出を開始し、次いで西欧へと広がり本格化していく。産地の有田では、個別注文を受けて、海外輸出向けの磁器を製作するほどの人気ぶりであったという。
 17世紀末に中国が輸出事業を再開する反動で、伊万里焼の輸出は減少していき、18世紀半ばには輸出記録が途絶える。ほんの100年ほどの期間であったが、ドイツ・マイセン窯で模倣品が作られたり、王侯貴族の室内装飾に重用されたりと、伊万里焼、特に柿右衛門様式は高評価を受けたと知り、「さっすが〜!」と嬉しくなった。私だけでなく、海を越えた異文化の高貴な人たちも「これはよい品」と好んだのだから、自分の目が確かであると自信を持つ。
 ときどき、作品の前に長時間立ち止まり、置物と化してしまう人がいるけれど、私はそこまで執着しない。次の予定が気になることもあり、20分後には第3展示室を出て退館した。淡白というか、薄情というか、それで満足する気質なのだ。
 代わりに、何度も見に来たいとの気持ちはある。日を改めると、作品の持つ別の顔が見え、新たな発見につながる。集中力もないし、ちょっとトロいので、普通の人が一回で済ませることを、何回もしないとできないのかもしれない。
 コインロッカーから荷物を出した。
「そうだ、年間パスポート、どこに行ったかな」
 バッグの中を確認すると、手帳の近くにラミネート加工された小さなカードが隠れていた。そう、これこれ。
 回収した年間パスポートを今度は財布に格納する。ここを定位置にすればよい。無意識な行動には気をつけなくては。
 時計は18時半を回っていたが、まだ暑い。
 次回は涼しくなってからにしよう。

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2022年02月13日

稲庭うどんは特別な味

 1月は本当に忙しかった。
 余計な仕事が立て続けに入り、20時より前に職場を出られない日々が続く。そんなこんなで、自席で「はー」とため息をつく回数が多かったのかもしれない。
 19時を回ると、職員室の人口密度が一気に下がる。「いいな、みんな帰れて」と口を尖らせながらキーボードを叩いていたら、スポーツマンのイデ先生が話しかけてきた。
「あのう、笹木先生」
「はい?」
「お正月に秋田に行ってきたんです。よかったら、これ、どうぞ」
「まああ〜!」

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 包装紙に書かれた「稲庭うどん」の文字に元気がわいてきた。私の好物だからだ。
「えー、これ、大好きなんですよ。うれしいなぁ」
「よかったです。じゃあ、お先に」
 イデ先生はサッカー部の顧問をしている。グラウンドを疾走するのに適したスリムなボディと、反町隆史に似たルックスが女子生徒に人気だ。他人への気配りができる上、面倒なことも引き受けてくれるところも好感度が高い。
 おそらく、疲れた私を励まそうと、おみやげを持ってきてくれたのだと思う。ありがたや、ありがたや。
「イケメンに麺類をもらうなんて予想もしなかったわ。こりゃ元気が出るな〜!」
 何だかもったいなくて、すぐには食べられない。ひとまず床下収納庫にしまっておいた。
 2月も半ばに入り、3連休で骨休めをする。休日の朝は、のんびりできてうれしい。朝ごはんは何にしようと考えたときに、床下収納庫の中身を思い出した。
「そうだ、稲庭うどんを食べよう」

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 2人前となっているが、1人前が120gだそうで、かなりのボリュームがある。娘と半分こして、60gぐらいがちょうどよい。

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 ゆで時間は4分。細くてシコシコした食感が病みつきになるうどんだ。
「長芋をすりおろして、とろろうどんにしちゃおう」
 ついていたつゆをお湯で希釈し、洗ったうどんにかければでき上がり。

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 このつゆがまた美味しい。甘味も塩味も計算されているようで、深くてまろやかな仕上がりとなっている。麺やとろろに絡めると、実に口当たりのよい味わいだ。スーパーでは買えない逸品だろう。
「幸せ……」
 年度末に向かって、業務量が増えていくけれど、絶対、元気が満タンになったから。

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2021年12月29日

足のしびれは274円で治る?

 クリスマス前の土曜日だった。
 仕事もなく、のんびり買い物をして料理を作り、優雅に過ごすはずだったのに、予想外の問題が起きた。
「あれえ、足がしびれてる」
 7:30に目覚めたとき、なぜか、左足のふくらはぎから下がしびれていた。これでは、歩行もままならない。
「うんしょ、こらしょ」
 力が入らず、ときどき転びそうになる。
「おっとっと。負けるもんか、クソッ」
 ヨタヨタしながら、寝室から台所に移動した。きっと、寝違えたのだろうと軽く考えていたのだが、何時間たってもよくならない。
 普段通り、ラジオ体操をする。さすがに跳躍はできなかったけれど、他の動きに問題はなかった。体操後のストレッチで膝裏を伸ばすと、しびれた足にも刺激が届き、少しホッとする。
「そろそろ出かけなくちゃ」
 こんな日に限って美容院の予約をしていた。着替えて玄関に向かう。階段を下りるときに片足で立つ瞬間があり、これが一番怖くて手すりにすがった。
 駅まで徒歩10分。普段より速度を落として歩く。靴が、しびれた足をかばうようにガードしてくれるので、家の中より安心だった。
「そうだ、母にクリスマスプレゼントを買わないと」
 美容院のあとは買い物をする。わが家の食料品に、母への雑貨、父へのお菓子などを持てる限り買い込み、リュックと手さげに詰めた。足は相変わらずしびれているが、昭和の人間は頑丈にできている。途中で休む必要もなく、10分歩いて家に着いた。
 さて、しびれの原因はなんだろう。調べてみると、まず「動脈硬化による血管の詰まり」が出てきた。たしかにコレステロール値は高めだけれど、医療が必要なほどではない。
 次に「糖尿病による血行不良」もあった。幸い、血糖値は高めから正常に戻っている。これも違うだろう。「坐骨神経痛」「脊柱管狭窄症」なども候補にあがっていたが、まったく心当たりがない。となると、「一時的な血行不良」というのが妥当なようだ。
 実際、翌日には階段の昇降、ラジオ体操の跳躍ができるようになったし、しびれの範囲が小さくなってきた。右足の薬指、小指とその周辺は感覚が鈍く、色も赤黒い。だが、体が温まると、しびれから、ジンジンと脈打つような刺激に変わる。そうそう、子どものとき、こんな風になったことがあったっけ。
「これは、しもやけだ!」
 しびれた箇所がしもやけになったのか、しもやけになったからしびれたのか、どちらが先かはわからない。原因は靴下だ。昨年までは、サポート機能のついた厚手のハイソックスを履いていたのに、穴が開いたからと、今年は廉価なポリエステルのハイソックスですませていた。
 東京でも、地面が凍るくらいに気温の低い12月である。昨年に比べたら、格段に寒いというのに、冬への備えが足りなかったことを反省する。
 しかも、今年は45年ぶりの寒波が到来している。もっと暖かい靴下を買おうとネットを検索した。
「うーん、イマイチわかんないな」
 液晶からは、靴下の素材や厚さが伝わってこない。まずは、買い物ついでに、スーパーの衣料品を探すことにした。そこで見つからなかったら、ネットに戻ればよい。
「あらっ、これ、いいんじゃない?」
 値の張るものを想定していたのに、セール品にイメージ通りのものがあった。

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 498円の札がついているが、50%オフなので、249円らしい。よし、2足買おう。

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 税込でも、274円とはお買い得である。
 さっそく履いてみたら肌触りはいいし、裏起毛になっているから、びっくりするほど暖かい。毛玉ができやすいという短所はあるけれど、しもやけさえ治れば、それは小さな問題だ。
 アウターばかりを気にしていたけれど、まずは足元を温めなくちゃ!

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2021年11月30日

京王プラザホテル 和食箱御膳

 明日から12月。
 今年もよく働いた。
 平日は朝7時に家を出て、19時に帰ってくる。休みの土日は昼も夜も私が作り、休んだ気がしない。自分にご褒美をあげるつもりで、勤労感謝の日に京王プラザホテルの「和食箱御膳」を注文した。11月からメニューが新しくなり、タイムリーだ。

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 ホテルは、時間通りに到着するところがいい。
 以前、六本木のフレンチでケータリングを頼んだことがあるが、40分も待たされイライラした。親族を呼んでいたので、予定が狂い困ったことを思い出す。
 フタを開けると、ゴージャスな料理たちが目に飛び込んできた。

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 やはりカニは美味しそうだ。

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 ズワイガニらしいが、カニ味噌がやたらとイケた。
 一番先にカラになった場所だった。
 魚はブリ。柚庵焼きと書いてある。

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 あまり期待していなかったのに、これまた「うーん」と唸る味。鱧のオランダ煮なる料理も見事であった。
 うなぎは私の好物だ。

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 四万十うなぎ巻き玉子ももちろんだが、主役級の黒毛和牛焼きしゃぶが貫禄の味を伝えてくれた。箸でつまむと、肉がポロリとこぼれるような軟らかさ。これぞ国産牛、という甘味が、日常の仕事疲れを忘れさせてくれた。
 ご飯物は、いつもトリを飾る逸品だ。

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 アワビ磯煮は塩の香りが感じられ、来るべきお正月を思い起こさせた。今が旬の松茸は、薄味のご飯とよくマッチして、上品な味に仕上がっていた。3個といわず15個ぐらい食べられたと思う。
 こちらの弁当のいいところは、お腹が膨れ過ぎないという点だろうか。
 美味しくても、食べ過ぎは体に悪い。
 腹八分目を守って、2時間後にはおやつが欲しくなるくらい、軽い食事がベストと考えている。
 美味しいものを、ちょっとずつ。
 もう若くはないので、食べる楽しみと、健康維持の二つを追っていこう。

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2021年08月09日

若かりし頃の阿部寛

 本棚を整理していたら、懐かしい本が出てきた。
「阿部寛かぁ、イケメンだな」
 たぶん、私が学生のときに買った本であろう。

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 昔から私は手芸が好きで、セーターも複数編んだ。この本を選んだ理由は、阿部さんがカッコよかったから。

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 たしか、メンズノンノの代名詞になっていた。
 このポロセーターは編んだような気がする……。

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 見開きで凛々しい顔のドアップまで載っていて、せっせと夜中まで作業していたときは、「ガンバレ〜」と励まされたような気がした。

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 若い人は、この頃の阿部さんを知らないだろうから、ちょいとご紹介を。
 目の保養にいいでしょ?

 決して若ければよいというわけではない。むしろ、今の阿部さんの方が、いい味出して仕事している。
 最近は、この映画が話題に上っているようだ。

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 この作品での阿部さんはこんな役らしい。

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 コロナ禍だけど、見られそうなら足を運びたい。

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2021年06月22日

スーパーはあなどれない


 6月は父の日、父の誕生日と続くので、毎年プレゼントを送っている。
「えーと、バースデーカードが残っていたような気がするけど、どこだろ」
 半年前に、ダイソーでバースデーカードを買ったら、2セット入っていた。1セットは残っているはずだから、それを使えば無駄がない。
「あったあった」

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 プーさん、可愛い!
 しかし、これは母の誕生日用に準備したものと気づき、父に贈るのはやめた。
「なんだ、お母さんのと同じじゃないか」なんてわかったら、がっかりするかもしれないから。それぐらいの気づかいはしないといけない。
 ちょうど、スーパーに行く用事があった。1階は食料品を売っているが、2階には雑貨や文具が並んでいたはず。
「ほおお、これなんていいかも」
 私は遊び心のあるカードが好きだ。
 表はこうなっている。

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 誕生日に忍者とは、ツッコミどころ満載という気もするが、父は笑ってくれると思った。
 中は立体構造だ。

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 分身の術を誕生日に使われたら、ケーキがたくさん必要になって困るかな。
 裏にはメッセージ欄があった。

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 つい、この欄が小さいカードを選ぶ習性がある。たくさん書かずにすむと思うと、気が楽になるのだ。
 封筒も洒落ている。

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 これで値段は300円台なのだから、スーパーは侮れない。
 父の名前を書き、プレゼントの上に載せて段ボールに封をした。
 あとは、コンビニに持ち込むだけだ。簡単だった。
 さて、プーさんのカードはどうしよう。
 8月に姉、9月に妹の誕生日がくるから、そこでさりげなく送っちゃおうっと!

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2021年04月30日

わが家の「救世主ハリストス大聖堂」

 ものづくりに喜びをおぼえるタチと自覚している。
「おおっ、ペーパークラフトだって。おもしろそう!」
 通販サイトで検索すると、ロシア製、対象年齢7歳以上、糊もハサミもいらない「救世主ハリストス大聖堂」を見つけた。

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「あらあ〜、いいじゃない、これ。買っちゃおう」
 ロシアを旅行したのは2018年の冬だった。たしか、ここも見たはずだが、ワシリー大聖堂が目当てだったので、今ひとつ記憶がない。ハリストスとは、ロシア語でキリストを意味するのだとか。金色に輝くネギ坊主型ドームが印象的だ。
 箱を開けると、大聖堂のパーツが次々と登場した。

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 すべてにミシン目が入っているので、引っ張るだけでキレイに取れる。

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 つまようじも入っていたが、差込口となる細かい部分を切り取るためのものだった。

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 組み立てには順番が大事。1番から順にパーツを切り取り、指示通りにはめ込んでいく。

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 少しずつ、大聖堂らしくなってくると、早く完成させたくなる。

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 ロシアに「几帳面」のイメージはなかったのだが、少しのズレもなく、ピタッとパーツが結合するところには「やるじゃないか」と感心した。紙のプラモデルに近いかもしれない。小学生が組み立てたら、私以上に楽しめるに違いない。
「さあ、あとはドームだけ」
 本物の建造物は、まず屋根から作るというけれど、ペーパークラフトは屋根がラストになる。

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 このギザギザを丸めて膨らみを出し、一番目立つてっぺんに置くと……。
 あらら不思議。教会としての威厳や風格が漂ってくる。

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「でーきた、できた」
 完成すると、とてもうれしい。しばらく、居間に飾っておこう。
 実は、注文の際、他のペーパークラフトも買っている。
 平等院鳳凰堂。

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 これは対象年齢12歳以上で、ハサミと糊が必要らしい。
 たぶん、クーラーが必要になる頃には、作り始めるのではないかしら。
 コロナ禍の楽しみとして、いかがですか。

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2021年03月27日

「没後70年 吉田博展」に学ぶ

 東京都美術館で開催中の「没後70年 吉田博展」に行ってきた。

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 日本よりも海外で有名な木版画家と聞いている。2017年にも展覧会があったので、たまたま見に行き、その魅力を知ってしまった。( これは必見! 「吉田博展」はこちらから)
 今回は、吉田博がどのような作品を残したか、知っていることを前提に、個々の版画に関わるエピソードを散りばめた展示となっていた。特に、「摺り」の工程を学ぶ機会でもある。
 博の画才がかなり高度であることはわかっているが、水彩や油彩に魅力は感じない。冒頭の「プロローグ」はほとんど見ずに通り過ぎた。
 第1章「それはアメリカから始まった」も、目新しい印象がない。チラ見して先に進む。
 以前、ブロ友さんに「アドベンチャーワールドに行って、彩浜を2〜3分しか見ないのは理解できない」と指摘されたことがあるが、吉田博でも同じ現象が起きていると気づいた。自己分析したところ、私は見る時間と満足度が正比例しないタイプらしい。短い時間であっても、「この絵に会えた。うれしい」という気持ちはもちろんある。でも同時に、「もういいから次に行こう」と感じてしまい、じっとしていられない。
 かくして、足も心も先を急ぎ、第2章「奇跡の1926年」へと進んで行くのであった。
 第3章「特大版への挑戦」が迫力だった。これまでの作品は、大きくても50cm×35cmだったのに対して、ここに展示されているものは53cm×71cm程度あり、かなりの存在感である。完成させる技術も相当なレベルが要求されるらしく、博の負けん気の強さを受け止めた。
 とりわけ気に入っているのが「渓流」だ。特大版の中でも、これは54.5cm×82.8cmと最大サイズである。版画なのに、水しぶきの躍動感や清流の透明感が見事に表現されており、素晴らしいとしか言えない。
 ポストカードはあったが、A4以上のものがなくガッカリした。部屋の中に飾りたかったのだが。

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 第4章「富士を描く」も見どころ満載である。といっても、ひとつの作品を見ている時間は30秒ぐらいだろうか。たくさんあるから、印象を焼き付けて進んで行く。
 ここで気に入ったのは「山中湖」。

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 風もなく、湖面にくっきりと富士が映りこんでいる。富士山が2つになるなんて、贅沢この上ない景色ではないか。
 第5章「東京を描く」もよかった。博は長年東京に住んでいたのに、残された作品は少ない。この中からどれかに軍配を上げるとしたら、「亀井戸」であろう。

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 館内の動画でも説明されていたが、版画はまず黒の輪郭線から摺るらしい。絵がずれないように工夫し、別の色を加えて摺り重ねる。博の作品は、摺る回数が多いところに特徴があるという。「亀井戸」は88回も摺ったというから気が遠くなる。だが、それだけの甲斐はあった。こんなに色鮮やかに、華やかに仕上がっているのだから。
 感動的だったのが、「版木」の展示である。元は平たい板に絵柄を描き、彫り師に彫らせ、色を載せて摺った実物を見ることができた。これは大きな収穫である。割にざっくりと、鏡状に彫っているのがわかり、意外な感じがした。ここに少しずつ色を加えて、完成に近づけていくのだ。一切の妥協をせず、博の頭の中にあるイメージに向かって、摺り師たちとの共同作業をしている様子を想像してみた。完成品を目にしたときの喜びはいかばかりか。
 ところどころに、「写生帖」の展示もあった。目にとまった風景をササッと描いただけのスケッチだが、アングルも色彩も見事。他のページが見たくなる。
 最後に、第11章「日本各地の風景V」にある「陽明門」は必見であろう。摺りの回数が96回と、博の作品の中でも最多だそうだ。

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 多ければ多いほどよい作品に仕上がる、というわけではないけれど、手間暇かけただけあって、視覚に訴える豪華さ、重厚さが十分に表現されている。家康公も唸るほどの出来栄えだ。
 会場内の動画に、博の人となりを伝えるエピソードがあった。「誰もやったことがないというものを、ついやりたくなる人柄だった」とのくだりに口角が上がる。そうでなければ、こんなに凄みのある作品は生み出せないだろう。
 現代では、他社の動きを見て経営方針を決める企業が多いようだが、博は絶対に違うと思う。日本という狭い国から飛び出し、世界を舞台に自己表現して、絶賛された男である。横並び意識が何の役に立つというのか、改めて考えさせられた。
 出口で時計を見たら、1時間ほど経っていた。何と幸福な時間だったことか。
 画風はもちろんのこと、博の生き方、考え方も好きになった。
 美術館は、自己啓発に適した場所だと思う。
 上野公園の桜も満開だ。

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 今日はいい一日だった。

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 「これはしたり〜笹木砂希〜」(エッセイ)
 「うつろひ 〜笹木砂希〜」(日記)
posted by 砂希納言 at 22:47| Comment(2) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする