2017年05月28日

「氷艶」見てきました!

 5月20日に、フィギュアスケートと歌舞伎の初コラボ企画「氷艶」を見てきた。
 場所は、国立代々木競技場 第一体育館。

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 この日はかなり暑かったので、私はくだらないことで悩んでいた。
「会場は寒いのかな。外は暑いから、半袖でも大丈夫かしら……」
 アイススケートのイメージで、館内が冷え冷えなのではと心配だったのだ。しかし、観客の熱気と体温で、とても長袖を着られる温度ではなかった。中綿入りジャケットなんぞを持っていったら、赤恥をかくところである。
 館内は9割以上が女性客だ。しかも、中高年が多い。私もそのうちの一人になるはずだが、決して大輔ファンではない。生協のカタログに、チケットが載っていたので、「これは面白そうだ」と興味を惹かれて注文してみた。結果として、これは大正解だったと胸を張る。

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 フィギュアスケートを見るのも、歌舞伎を見るのも初めてである。ひとまず、プログラムを買って、作品の予習をした。ストーリーなんぞどうでもいいのだが、誰がいつどこで登場するかは知っておいたほうがよい。

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 スケーター側の主なキャストは、高橋大輔、荒川静香、鈴木明子、織田信成、浅田舞、村上佳菜子で、荒川静香は女神稲生と、悪役の蛇髪姫の2役を担当する。さっきまで神々しかった女性が、急に恐ろしい風貌に豹変して登場すると、観客側も切り替えが大変だ。
 2階席だったので、オペラグラスならぬ双眼鏡を持って行ったが、スケーターは動きが素早い。何度も視界からはみ出て見失った。
 歌舞伎側の主なキャストは、市川染五郎、市川笑也、中村亀鶴、澤村宗之助、大谷廣太郎などである。正直いって全くわからない。彼らは、重い衣装を身にまとい、慣れないスケート靴を履いて滑っていたから、普段とは勝手の違う練習で苦労されたのではと感じた。
 特に、スケーターたちと一緒に滑っている場面では、速さもしなやかさも大人と子どもくらいの差があるとわかり、「歌舞伎陣がんばれ〜」と応援したくなるほどだった。中でも、岩長姫を演じた市川笑也はスケートが上手い。安定感があり、スピードも速いように見えた。運動神経がいいのかもしれない。
 衣装には、花丸をつけたいくらい素晴らしかった。白い氷を背景に、赤や黄、青、緑、金、銀、紫といった、色鮮やかな衣装の映えること映えること。元々「バサラ」という言葉は、派手な衣装に身を包み、自由気ままに生きようとした人々を差すから、地味であるはずはないのだが。
 照明も大きな効果を生み出していた。氷を白銀のスクリーンに見立て、プロジェクションマッピングのような映像が映ると、ハッとさせられる。特に、終盤の戦いの場面では、緊迫感が倍増した。
 和太鼓の登場も、作品に厚みを持たせる効果があったと思う。DRUM TAOという団体だったようだが、心を揺るがす重厚な響きに、私の中にある日本人の血が騒いだ。もし、この音楽がなかったら、迫力不足で間の抜けた戦いになったであろう。太鼓のドンドコドンドン、ドンドコドンドンが作品を盛り上げた功績は大きい。
 ワイヤーもいいタイミングで使われていた。2階席だと近くに見えてありがたいし、動きがダイナミックになる。
 一番好きな場面は、1幕のラストである。大蛇が登場するのだが、巨大で長身の獅子舞のように、頭を持つ人が1人、体の節目になる人が数人いて、視界が狭いことにもかかわらず、全員が一体化して滑っていた。ハイレベルの技術であることは間違いないが、何というチームワークのよさなのか。一人で滑るよりも、よほど難しいのではと感じた。1匹の大蛇になり切り、クネクネした動きで生命感すら表現したチームに、何度も何度も拍手を送った。
「ああ、面白かった」
 率直な感想は「度肝を抜かれた」であろうか。大変ゴージャスな作品で、想像を超えた傾きぶりに、驚きっぱなしの2時間を過ごした。
 私の勘は正しかった。珍しく外れなかった。
 今度は、歌舞伎だけ、アイスショーだけでも、気軽に行かれそうな気がする。

※ 他にも、こんなブログやってます。ぜひぜひ、ご覧になってください♪
 「これはしたり〜笹木砂希〜」(エッセイ)
 「うつろひ 〜笹木砂希〜」(日記)
posted by 砂希納言 at 21:43| Comment(2) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
良いのを見てきましたね。私も歌舞伎もアイスショーも見た事はないですがこのショーはテレビで宣伝していたので内容は知りませんでしたがやっている事だけは知ってました。やはり寒いじゃないかな?って懸念はありましたがそうでもないんですね。砂希さんのブログを読んでちょっと興味がわいてきましたよ。
でもお高いんでしょうね?
Posted by 鹿島田の純 at 2017年05月28日 22:19
>鹿島田の純さん

スタンドS席は16000円でした。
生協ではこれ以上の席は扱っていないんです(笑)
もっと上になるとSS席、アリーナ席などがありますね。
アリーナは26000円みたい……。
しかし、スケーターを間近で見られるなら、決して高くはないでしょうね。
何しろ豪華キャストでしたよ。
見終わってから退館するときに、アリーナ付近から冷たい風が吹いてきました。
あっちは寒かったかもしれません。
Posted by 砂希 at 2017年05月29日 21:00
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